循環腫瘍細胞を用いた肝細胞癌の転移制御のための研究
Project/Area Number |
20K17654
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 55020:Digestive surgery-related
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
濱岡 道則 広島大学, 医系科学研究科(医), 専門研究員 (70805639)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 循環腫瘍細胞 / 肝細胞癌 / 癌免疫 |
Outline of Research at the Start |
肝細胞癌は根治切除後も高率に再発を来すことが知られている。根治術後の転移再発は予後不良であり、その機序解明と制御方法の確立が急務である。転移形成には循環腫瘍細胞が寄与していると推定されるが、肝細胞癌における循環腫瘍細胞の研究、特にその発生機序および免疫逃避機構に関しては不明な点が多い。本研究は肝細胞癌患者における循環腫瘍細胞とprogrammed cell death-ligand 1の解析をすることで、癌細胞の転移機序および免疫回避機構の解明と制御を目指すものである。
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Outline of Annual Research Achievements |
炎症性サイトカインと癌増殖の関連についての解析では、マウスの肝切除モデル、肝壊死モデルを使用した。肝壊死モデルの方が肝腫瘍数および腫瘍占拠率が有意に多かった。肝切除モデルと肝壊死モデルの残肝RNAをそれぞれday1/day3/day7でマイクロアレイを用いて解析した。両群のRNAの違いは、day1では262種類、day3では103種類であった。一方、day7では両群の違いは1440種類でありこの違いに着目した。この1440種類に対してケモカイン・サイトカイン解析を行ったところ、IL-1β・TGF-β1といったサイトカインの他、腫瘍増殖や転移に関わるとされるCXCL13・CXCL9をはじめとする多くのケモカインが発現していた。day7におけるq-PCRおよびELISAの結果、肝壊死モデルでCXCL13とそのレセプターであるCXCR5の上昇を確認した。次にスクラッチアッセイでCXCL13がある状況下ではHepa1-6の増殖能が促進されることを確認した。 一方、肝細胞癌患者における循環腫瘍細胞(Circulating Tumor Cell; CTC)の解析では、門脈中のCTCは末梢血のCTCよりも有意に再発に寄与することを明らかにした。IL-1βの遺伝子多型と門脈血のCTC数に有意な関連を認めた。 末梢血のCTC数は原発巣の顕微鏡的脈管侵襲と相関し、3cm以下の小型肝癌においても、CTC4個以上の症例では系統的肝切除が望ましいことを明らかにした。
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Report
(4 results)
Research Products
(2 results)