Project/Area Number |
20K17705
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 55030:Cardiovascular surgery-related
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
八島 望 山形大学, 医学部, 助教 (70637339)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2023: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 人工心肺 / 回路圧上昇 / 白血球 / 細胞外DNA |
Outline of Research at the Start |
心臓手術で使用される人工心肺の重大な合併症の一つに、人工心肺の回路内の上昇がある。回路圧が上昇するのは、回路内(とくに人工肺)に凝血塊が生じるためであるとされるが、そのメカニズムは解明されていなかった。我々の予備検討において、回路圧上昇は血栓の主成分である凝固因子や血小板よりも、白血球由来細胞外DNAが引き起こしている可能性が見出された。本研究では「人工心肺で生じる回路圧上昇は、白血球由来DNAが引き起こす」と仮説を立て、臨床症例を対象として仮説を検証し、回路圧上昇のメカニズムを解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では「人工心肺で生じる回路圧上昇は、白血球由来DNAが引き起こす」と仮説を立て、臨床症例を対象として仮説を検証し、回路圧上昇のメカニズムを解明する。本研究は、次の3つのステップで研究計画を立てている。 研究の第一段階(ステップ1)として、過去に当院で人工心肺を使用して心臓手術をおこなった症例を対象に、手術前および手術中のデータを収集し、それらを後方視的に解析する。現在までに、人工心肺を使用した弁手術を対象とし、おおよその目標症例数のデータ収集が終了した。Primary outcomeとして回路圧上昇の程度と白血球の関連について解析した。また、白血球のみならず、回路圧上昇の程度と白血球以外の因子との関連についても同定するべく、さらなる解析を実施した。現在は、その結果をまとめ、学会発表および論文作成に取り組んでいるところである。 研究の第二段階(ステップ2)として計画している前向き研究では、人工心肺を使用して心臓手術をおこなった症例を対象として、人工心肺使用前、使用中、使用後の血液中の細胞外DNA値を測定する予定である。前向き研究として当学の倫理委員会の承認を得たが、現在までに研究を開始できていない。 研究の第三段階(ステップ3)として、回路圧上昇が生じた症例の人工肺を分解し、人工肺に付着している物質を解析することを予定している。しかし、現在までに、当院で回路圧が上昇した症例は認めておらず、解析できていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究が承認された2020年4月から研究を始めている。 ステップ1の後ろ向き研究はデータの収集をおこない、解析を実施した。その結果を学会発表ならびに論文で公表すべく、準備を進めている。おおむね順調に進捗している。 ステップ2の前向き研究は、研究計画書では2020年度に開始する予定であったが、まだ開始できていない。これは新型コロナウイルス感染対策にエフォートをとられてしまったためである。そのため、進捗としては遅れていると言わざるを得ない。
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Strategy for Future Research Activity |
ステップ1の後ろ向き研究については、データ収集を終え、最終解析まで実施した。その結果を、国内学会で発表することを目標とし、さらに論文での公表を目標に準備を進めている。 ステップ2の前向き研究は、すでに当院の倫理委員会の承認を得ている。今年度中に研究を開始したいと考えている。
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