Project/Area Number |
20K17771
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 55040:Respiratory surgery-related
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Research Institution | Aichi Cancer Center Research Institute |
Principal Investigator |
白井 俊 愛知県がんセンター(研究所), 腫瘍免疫制御TR分野, 研究員 (00779530)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2022: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 腫瘍免疫 / 非小細胞肺癌 / 免疫チェックポイント阻害剤 / クライオアブレーション / 胸部外科 / 肺癌 |
Outline of Research at the Start |
非小細胞肺癌に対する経皮的クライオアブレーションを行うと、がん抗原への曝露の増加と炎症性サイトカインなどを介する抗腫瘍免疫応答の賦活化による遠隔転移巣の縮小が起こると考えられている。 免疫チェックポイント阻害剤 (ICI)はIV期非小細胞肺癌に対する標準治療のひとつであるが、単剤では奏効率は決して高くない。ICIと殺細胞性抗癌剤の併用療法が有効性を高めるが、それでも奏効率は十分ではないうえ免疫関連の有害事象のリスクがあるためICIの有効性を安全に高める併用療法が必要である。本研究はマウス両側大腿皮下腫瘍モデルで経皮的クライオアブレーションにICIを併用し抗腫瘍免疫応答の増強を検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
愛知県がんセンターにおける 症例集積では当該研究期間で完全切除を受けた 原発性肺腺癌症例のうちmRNAシーケンスやFACSなどの免疫学的解析を行えた症例は112例、そのうちImmune checkpoint inhibitor(ICI)を投与された症例は4例であった。その投与前後における血液および腫瘍検体を採取して解析を行った。 腫瘍浸潤リンパ球をFACSで解析するとCD8陽性T-cellの数がImmune checkpoint inhibitorの投与で増加していて、中でもより腫瘍特異的なCD8陽性/CD39陽性/CD103陽性の分画が有意に 増加していることがわかった。 同様に 免疫抑制環境について解析すると、FoxP3、 ICOS、 LAG3、 TIGIT、 CTLA4などの免疫抑制性分子の発現がICI投与後に低下することがわかった。反対に、fresh tumor digestにおけるinterferon gamma、IL1 beta、CXCL6の数値がICI投与によって有意に増加することが免疫サイクルをdriveする可能性が示唆された。 本研究では当初の動物実験が諸事情により困難となったため当初の研究計画の変更を余儀なくされたが、ヒト検体を用いた免疫チェックポイント阻害剤の投与前後での腫瘍の免疫学的微小環境の解析によって、免疫チェックポイント阻害剤がより効きやすい微小環境の構築に向けた基礎的知見をえることができたと考えている。今後は研究成果をもとにして、免疫チェックポイント阻害剤投与による微小環境の変化のデータをさらに積み上げて論文発表を目指す予定である。将来的にはNeoantigenの同定、In vitroでのセレクション、それをIn vivoで投与してその効果を確かめることまでを視野に入れている。
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