Project/Area Number |
20K17830
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 55050:Anesthesiology-related
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
石橋 克彦 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (20792964)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
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Keywords | 周術期気道管理 / 声門上器具 / 声門狭窄 / スガマデクス / フェンタニル / 呼吸音 / 喉頭痙攣 |
Outline of Research at the Start |
声門上器具で気道確保された全身麻酔下の成人において、『スガマデクス投与速度の違いで、声門開大度が異なる』という仮説を、無作為に群分けされたスガマデクス急速投与群と緩徐投与群の2群間で比較検証することを目的とする。2次解析として、麻酔からの覚醒によって声門狭窄が解消するかも検討する。探索的解析として、声門狭窄を一回換気量や呼吸音などの流体力学パラメータの変化として検知可能かどうかも検討する。更に、『フェンタニル効果部位濃度が筋弛緩完全拮抗時に喉頭気道開通性変化に影響を及ぼす』という課題についても無作為比較試験にて検討し、同様の探索的解析も行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
令和5年度の実績としては、研究のデータ取得を予定20件分取得を終了し、解析も終了した。フェンタニル使用群とフェンタニル非使用群でそれぞれ筋弛緩拮抗時の声門角度の変化を実測したが、結果としてフェンタニル使用群のほうが拮抗前後の角度変化が有意に狭まっていた。角度変化の度合いも群間差を比較した結果、フェンタニル使用群が有意に狭まっていた。この結果は仮説とは真逆な結果となり、フェンタニルを使用している方が声門が狭窄しやすいという結論に達した。先行研究では小児においてフェンタニル使用群 の方が声門角度が維持されるという結果であったので、小児と成人で声門のフェンタニルへの反応性が逆であることがわかった。おそらく、小児ではフェンタニルの有害刺激抑制能が前面に出ている一方、成人ではフェンタニルの筋硬直や筋弛緩からの回復速度の低下が前面に出ていると考えている。更に、その機序を踏まえると、声門閉鎖が起こる際には小児では反射性に瞬時に声門閉鎖がおこり、成人では緩徐に声門閉鎖がおこると思われ、後者の動画はデータとして動画記録がなされている。小児の声門閉鎖・狭窄が起こる際の動画をデータ化するためには、小児の全身麻酔中に喉頭痙攣を人為的に発生させることが必要であり、倫理的に困難であるため代替案を検討中である。
現在、論文執筆中かつ、令和6年度の日本麻酔科学会において優秀演題として発表準備を進めている。 さらには次年度に科研費の応募に向けて研究計画を検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
既にデータの収集解析は終了しており、現在、日本麻酔科学会での発表準備と論文の執筆中である。日本麻酔科学会では優秀演題として発表させていただく。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、今回の研究で構築した新規仮説の検証をする研究計画を練る。 さらに、2次解析もすすめ研究を発展させる。
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