Project/Area Number |
20K17836
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 55050:Anesthesiology-related
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
大井 まゆ 神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (10716567)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 全身麻酔 / 小児麻酔 / 血液腫瘍 / 免疫機能 / 小児 / 小児がん / 免疫抑制 |
Outline of Research at the Start |
癌の手術において周術期のいくつかの要因(麻酔、鎮痛、輸血、体温)が手術結果 と相互作用し、影響を与える可能性が示されている。特に、麻酔領域では全身麻酔の維持に静脈麻酔薬もしくは吸入麻酔薬のいずれかを選択するが、この選択が患者の予後や癌の再発率に関わっているとする報告が続いている。小児においても麻酔薬の選択が癌患者の予後や癌の再発に影響を与える可能性について調べる必要があると考えた。本研究は、全身麻酔を要する小児患者において、使用する全身麻酔薬として吸入麻酔薬と静脈麻酔薬を比較し、麻酔薬の選択が小児悪性血液腫瘍患者における予後および免疫機能へ与える影響を明らかにすることを目的とした研究である。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、血液悪性腫瘍と診断され、全身麻酔を要する小児患者において、使用する全身麻酔薬として吸入麻酔薬と静脈麻酔薬を比較し、化学療法効果率、再発率、骨髄幹細胞生存率(Cell viability), 末梢血中の好中球・単球・リンパ球数および白血球における割合、血中INF-γ濃度、TGF-β濃度、 IL-4濃度の推移を検討することで、麻酔薬の選択が小児悪性血液腫瘍患者における予後および免疫機能へ与える影響を明らかにすることを目的とした無作為化比較試験である。 当該年度には対象患者の抽出前に、過去に研究対象の条件を満たした症例を後方視的に検討した。過去の手術及び麻酔件数から研究対象患者の人数、術後の血球数など通常の診療の範囲内で測定される数値の推移につき情報を収集した。また、過去の研究報告などから統計学的に必要とされる症例数を割り出した。 現在院内での倫理委員会への申請準備を行っており、承認を得られ次第、順次対象患者の抽出、無作為化、割り付けへと進めていく予定である。 また、研究対象となる症例の抽出、後方視的な検討からは小児血液悪性腫瘍の疾患の多様性が幅広いことが判明した。ここから統計学的に必要な症例数を検討すると、想定よりも症例数が多く必要となる可能性が考えられた。これにより当該施設での手術件数から研究に必要な症例数を満たすには、研究期間が長くなることが予測された。そのため、血液腫瘍特に白血病において麻酔薬が免疫機能へ与える影響を調べるために、対象をヒトに限らず、研究できる環境についても検討を始めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染拡大によりエフォートの減少及び手術数の減少があったこと、当初の想定よりも疾患のばらつきが多く症例数が少なかったことが影響している。
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Strategy for Future Research Activity |
院内倫理委員会の承認を受けたのちに、患者の抽出、割り付け、検体採取を順次行っていく予定である。 またヒト以外で本研究課題の疑問を明らかにできる実験系についても検討する予定である。
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