Project/Area Number |
20K18220
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 56040:Obstetrics and gynecology-related
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
高橋 良輔 神戸大学, 医学部附属病院, 特定助教 (20866363)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
|
Keywords | 卵巣癌 / 早期診断 / エクソソーム / miRNA / Fdx1 / 白金製剤耐性 / FDX1 / Ferroptosis / プラチナ製剤耐性 / 子宮内膜症 / miR-486 / リキッドバイオプシー |
Outline of Research at the Start |
子宮内膜症は月経困難症や不妊症をきたすだけでなく、卵巣癌の発生を引き起こす病態であるが、内膜症の重症度や癌化のマーカーは、いまだ有用なものはない。我々は、リキッドバイオプシーの概念から子宮内膜症関連卵巣癌患者血清中のエクソソーム内からmiRNA arrayを用いて独自に miR-486を見出し、不死化子宮内膜症細胞株を用いて、miR-486の機能解析と子宮内膜症の進展、癌化に関わる因子をEMT array、chemokine arrayにより網羅的に検討することで、子宮内膜症の進展、癌化のマーカーを確立することを目的とした。
|
Outline of Annual Research Achievements |
卵巣癌早期診断ツールの発見を目的として、腟分泌液のエクソソームに含まれるmiRNAが悪性と良性で発現量の比に差があるものが見つかれば、早期発見につながる可能性があると考えた。そのため当科で採取した悪性腫瘍患者と良性腫瘍患者の血清および膣洗浄液を回収し、そこからエクソソーム、miRNAを抽出し、マイクロアレイで解析した。悪性腫瘍患者と良性腫瘍患者それぞれ2例ずつで発現量の比に差があるmiRNAを抽出。さらにそのターゲットmiRNAを全サンプルから抽出し、qPCRで確認し、有意差があるかを確認した。その結果悪性腫瘍患者ではmiR-1290の発現の上昇が確認された。これまでの報告において、miR-1290は上皮性卵巣癌の循環エクソソームであり、増殖や転移を促進するとの報告がある。そのためmiR-1290は卵巣癌の早期診断ツールとなる可能性が示唆された。また卵巣明細胞癌と同様に子宮内膜症由来であると知られている卵巣類内膜癌において、シスプラチン抵抗性腫瘍ではFdx1の発現が上昇していることがRNAsequenceおよびqPCRで確認出来た。Fdx1はミトコンドリアチトクロムp450へ電子伝達を触媒する鉄硫黄タンパク質であり、細胞内の鉄のホメオスタシスに影響を及ぼすと報告されている。以前より子宮内膜症の鉄環境が癌化に影響している可能性が指摘されており、この結果は明細胞癌や類内膜癌などの子宮内膜症を発生母地とする卵巣癌の早期診断に大きな影響を及ぼす可能性があると考えている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
想定より検体数の確保が遅れている。 また臨床検体からのエクソソームの抽出やエクソソームからのmiRNAの抽出に難渋したため。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後はこれまでの結果をもとに、臨床検体などでの再現性の確認を行っていく。 さらに類内膜癌で発現上昇していたFdx1が明細胞癌でも発現上昇しているかの確認を行ったたのちに、早期診断マーカーとして使用かどうかの判断を行っていく。
|