Project/Area Number |
20K18247
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 56050:Otorhinolaryngology-related
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
中西 庸介 金沢大学, 医学系, 助教 (20623648)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 喉頭乳頭腫 / シドフォビル / 鶏卵法 / ヒトパピローマウイルス / 鶏卵モデル |
Outline of Research at the Start |
喉頭乳頭腫はヒトパピローマウイルス(HPV)の6型や11型が関与する、まれな良性疾患である。しかし、確立された治療法はなく、年に数回の手術を必要とすることもある。今回われわれは血管新生の程度にHPV感染が関与することが喉頭乳頭腫の難治化と関連していると考えた。鶏卵モデルを用いて部位別の乳頭腫の生着状況と血管内皮増殖因子の発現を比較検討する。また、インターフェロン経路を介したオートファジー機構の関与についても検証する。本研究により腫瘍側の因子として血管新 生が喉頭乳頭腫の増殖に与える影響、宿主側の因子として自然免疫を介したオートファジーの影響を検証し、新規治療法の基礎を創出する。
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Outline of Annual Research Achievements |
実臨床において、喉頭乳頭腫はNBIにて毛細血管が豊富に発達していることが確認されているが、同じ頭頸部の乳頭腫でもHPVの関与が認められない咽頭、副鼻腔の乳頭腫では喉頭に比して血管増生は乏しく、臨床的には治癒しやすい。そこで、われわれは血管新生の程度にHPV感染が関与することが喉頭乳頭腫の難治化と関連していると考えた。本研究では、鶏卵モデルを用いて部位別の乳頭腫の生着状況と血管内皮増殖因子の発現を比較検討する。本研究により腫瘍側の因子として血管新生が喉頭乳頭腫の増殖に与える影響、宿主側の因子として自然免疫を介した オートファジーの影響を検証し、血管新生、オートファジーを標的とした新規治療法の基礎を創出する。昨年度までは孵卵器を準備して、鶏卵の発育条件などの設定を行った。2021年度は、喉頭乳頭腫患者の組織を鶏卵に移植する実験を施行した所、生着が確認されたものの、腫瘍の増大が十分ではなかった。腫瘍採取後から鶏卵への移植までの時間を可能な限り短縮(1時間以内)して行ったものの、腫瘍増大は不十分だったことから、鶏卵の問題が大きいと考えられた。鶏卵の血管増生が今までよりも十分に見られた後の移植を検討している。今後は鶏卵の発育方法(具体的には鶏卵発育期間や転卵設定などを調整予定)などについても再度見直しをして、鶏卵培養による腫瘍の発育が観察されたのちに、実検体で実験を遂行し、薬剤投与の試験を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
鶏卵への腫瘍の移植は成功していると思われるが、腫瘍へのシドフォビル注入で、腫瘍が縮小しているかの評価が困難であった。シドフォビル濃度の設定の問題なのか、手技的にうまくシドフォビルが注入出来ていない可能性も考えられ、現在原因について検討中である。
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Strategy for Future Research Activity |
上記理由により研究の遅延を認めている。腫瘍へのシドフォビル注入の至適濃度の設定と腫瘍の増大抑制効果の有無について今後検証していく予定である。また、シドフォビルの注入手技として、現在用いている針27Gよりもさらに細径のものを用意してより血管の損傷の可能性が低い状態で注入を行う予定である。適宜修正を行いながら、研究を推進していく予定である。
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