発達期における不十分な味覚刺激が味覚伝導路形成に及ぼす影響
Project/Area Number |
20K18292
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 56050:Otorhinolaryngology-related
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
冨山 克俊 獨協医科大学, 医学部, 助教 (30850888)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2023: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2022: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 味質 / 大脳皮質味覚野 / 神経細胞活動 / イメージング / 味覚中枢 / 味覚障害 / リッキング / 神経可塑性 / SNAP25 / リッキングテスト / 味覚伝導路 / 味覚感受性 / 発達期 / 生活習慣病 |
Outline of Research at the Start |
味覚は、単に生命維持だけでなく、経験や学習を伴うことで摂食習慣、さらには生活習慣そのものに影響する感覚である。 我々はこの味覚を通して、人々の生活習慣の改善を目指す。そのために、我々は味覚の発達過程に着目している。 動物実験において、発達早期からの経口味覚刺激を完全遮断したモデル動物を用い、中枢における味覚伝導路形成への影響を解析する。これにより、発達期における適切な味覚刺激の重要性を明らかにすることが出来ると考える。
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Outline of Annual Research Achievements |
マウスの大脳皮質味覚野における味覚刺激時の誘発反応を領域イメージング法にて可視化する実験系を構築した。具体的には、二光子励起顕微鏡を用いた生体イメージングにより、味覚刺激物質投与時の大脳皮質一次味覚野活動を観察する。生体下においてマウスの神経細胞活動を観察するために、緑色カルシウム感受性蛍光タンパク質GFP-based Calcium Calmodulin probe(GCaMP: 細胞や生体分子を蛍光標識する緑色蛍光タンパク質であるGFPを遺伝子工学的に改変させた緑色蛍光Ca2+センサー)をコードする遺伝子をアデノ随伴ウイルスを用いて大脳皮質味覚野に注入し発現させる。このマウスに対し、すでに確立している大脳皮質生体内リアルタイムイメージング法と二光子励起顕微鏡を組み合わせ、神経の応答をCa2+の蛍光輝度の変化としてとらえ、覚醒下において大脳皮質味覚野における神経活動を可視化する実験系の構築を行った。味覚野はマウス側頭部に位置しているため、頭蓋窓を作製することが大変難しく、また顕微鏡下でin vivoで観察するための固定用チャンバーを接着することに難渋した。長期の繰り返しイメージングではなく、頭蓋窓を作製直後にイメージングを行う方法に変更した。また、味刺激は塩酸キニーネとスクロースのみを使用し、味覚誘発反応を取得することを目指していたが、味覚野には味覚マップが存在することが知られており、その他の味質においても同様に実験系を確立していく。ケージ内に真水・味添加水の2つのボトルを設置し、リック解析式二瓶嗜好実験システムを用いてマウスの各ボトルの飲水量を計測することに成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
生体イメージング法に要する技術の習得に時間を要した。特に、マウス大脳皮質味覚野の同定方法の検討、安定した手術法の確立、カルシウム感受性タンパク質の注入速度と濃度の検討に時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
味覚障害モデルマウスを用いた行動実験とイメージングを行い、コントロールとの比較検討を行う。また、発達期における味質曝露されていない時期における神経細胞活動の可塑性についても検討していきたい。
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Report
(3 results)
Research Products
(1 results)