神経吻合部の早期機能回復に対する多血小板血漿の効果の検討
Project/Area Number |
20K18410
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 56070:Plastic and reconstructive surgery-related
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
加藤 小百合 (黒澤 小百合) 東京医科歯科大学, 東京医科歯科大学病院, 特任助教 (70866839)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 多血小板血漿 / 神経再生 / 創傷治癒 / 神経縫合 |
Outline of Research at the Start |
多血小板血漿は自家組織由来の創傷治癒促進剤として、創傷治癒の領域でその有効性が議論されており、効果が確立されつつある。一方で神経再生はその機序について未だ研究段階であり、臨床においても術後の神経回復を促進させるより有効性のある手段は乏しい。多血小板血漿が創傷治癒と同様に神経再生に有効性が認められれば、自己組織由来の安全に使用できる、より効果的な薬剤として患者に提供できるようになると考える。本研究では多血小板血漿の投与による縫合神経回復の組織学的過程の変化や、神経回復速度の変化について、その有効性を明らかにしていくことを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では多血小板血漿の投与による縫合神経回復の組織学的課程の変化や、神経回復速度の変化について、その有効性を明らかにしていくことを目的とした。また自家組織由来で安全であるのが多血小板血漿の利点であるが、実臨床では血液製剤を使用し多血小板血漿を精製している報告や、あるいは重度貧血等の理由で多血小板血漿の使用が困 難な症例が認められている。また動物実験における神経再生に対する効果の報告に関しても、他個体由来、同一個体由来の多血小板血漿を使用したものが混在している。このような観点から、自家由来と同種異家由来の多血小板血漿での効果の違いも検討することとした。 Wistar系ラットを用い多血小板血漿を精製し、坐骨神経を切断し再縫合ののち、縫合部に多血小板血漿を添付する。多血小板血漿を添付しない偽手術を行う群をコントロールとし、機能的、組織学的に検討を行う。さらに対象ラットは、自家由来の多血小板血漿を使用する群と、同種異家由来の多血小板血漿を使用する群、コントロールの3群で分け、その違いを検討する。術後1週間、2週間、4週間、6週間、8週間時点におけるSFI(Sciatic Functional Index)を測定するとともに、術後8週時点での神経標本(切断部から5mm、10mm)を作成し、軸索の数・径を計測し、比較した。 3群とも3匹ずつ上記実験を試行し、標本を採取。計測結果に関して、第31回日本形成外科学会基礎学術集会で経過報告した。その後さらに各群2匹づつを追加し、標本を採取した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年度、COVID-19のパンデミックのため緊急事態宣言が複数回発出され、研究活動が大幅に制限された。そのため、2021年度初めの時点で研究は予定よりも大幅に遅れていた。 2021年度に入り、自動血球計算計の手配に時間を要したり、実験に必要な物品の納期や、施設での利用制限などが重なり、進捗は予定よりも遅れていた。 2022年度は戦争の影響もあり引き続き必要物品の入手困難等があったことと、神経標本の画像解析の方法を決定することに時間を費やしたため、実験はの進捗はやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
得られた標本のデータ解析と統計学的処理を行い、論文化を行う。
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Report
(3 results)
Research Products
(1 results)