Project/Area Number |
20K18522
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 57030:Conservative dentistry-related
|
Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
伊崎 佳那子 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 助教 (90724930)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2021-03-31
|
Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2020)
|
Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
|
Keywords | 歯肉溝上皮細胞 / オートファジー / ゼノファジー / LC3 / Beclin-1 / LPS / 擦過上皮細胞 / 歯周病菌 / p62 |
Outline of Research at the Start |
歯肉溝上皮細胞でのゼノファジーの誘導およびゼノファジーを介して歯肉溝に存在する細菌に対する防御機構を歯周病予防法および治療法に新たな展開を提供できるものと考える。 ①細胞診・擦過歯肉溝上皮細胞を用いて、歯肉溝での細菌感染とゼノファジー発現上皮細胞との相互作用を明らかにする②LPS刺激・培養上皮細胞におけるゼノファジー誘導による細菌分解および細菌増殖の抑制を検索する。とくに、p62-Keap1-Nrf2経路の活性化を介したNF-κB活性化による防御システムを検討する。以上のことから、ゼノファジー誘導上皮細胞での新たなる細菌防御システムを提案する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、歯肉溝における細菌感染と歯肉溝上皮細胞とのゼノファジーを介した相互作用を検索した。検索方法は、ボランティアから細胞診法を応用して歯肉溝およびコントロール群として遊離歯肉から擦過上皮細胞を採取して材料とした。上皮細胞での細菌感染の程度はパパニコロウ染色およびギムザ染色を行い、擦過上皮細胞内での細菌数から、ボランティアを感染群と非感染群に分けてゼノファジー発現の検索を行なった。また、一部の試料からタンパク抽出を試みた。細菌感染とゼノファジーの関連性については、免疫細胞染色(ICC)およびWestern blotting (WB)法により検討を行った。具体的には、感染群と非感染群で(1)歯周病菌感染に関連した因子の検索。(2)オートファジーおよびゼノファジーの誘導検索として、LC3およびBeclin-1(BECN1)抗体を用いて上皮細胞での発現を確認した。検索結果として、コントロール群からの擦過上皮細胞においては、上皮細胞への細菌感染は歯肉溝上皮と比較してひじょうに少なく、LPS関連因子およびオートファジー関連因子の発現も低かった。一方、歯肉溝上皮においては感染群と非感染群でLPSおよびオートファジー関連因子の発現に明らかな違いが認められた。まず、非感染群に比較して、感染群においてはLPS関連因子の発現亢進が明らかであった。この結果は、感染群での細菌感染程度の強さを表していると考えた。また、オートファジー因子に関しては、LC3-II発現は感染群と非感染群の上皮細胞において発現の相違は明らかではなかった。しかしながら、LC3-IIとギムザによる細菌塊の二重染色においてオートファゴゾームが細菌を取り込んでいる傾向が認められた。すなわち、感染群上皮細胞においてはゼノファージが亢進していると推測された。さらに、BECN1発現は感染群上皮細胞で有意に亢進していた。
|