Project/Area Number |
20K18550
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 57030:Conservative dentistry-related
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Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
山本 美咲 (二階堂美咲) 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 助教 (60845262)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | タイト結合 / 三次元培養 / 非角化重層扁平上皮 / スフィンゴシン-1-リン酸(S1P) / K38 / S1P / 上皮細胞多層化制御 / 歯周炎 / 歯根嚢胞 |
Outline of Research at the Start |
上皮細胞におけるタイト結合形成の分子機構の解明と多層化制御に関わるシグナリングを解明することは、歯周炎の発症抑制や歯根嚢胞の治療戦略の発展に有益な情報をもたらし、「歯の保存」を介してQOLの向上に大きく貢献する。 スフィンゴシン-1-リン酸 (S1P)は、細胞の増殖・遊走・分化等多彩な作用をもつ脂質メディエーターであり 歯周組織にその受容体が存在する。 本研究では、タイト結合形成の分子機構に着目しながら、S1Pを介した上皮のタイト結合形成と多層化制御に関わるシグナリング経路の解明と上皮細胞制御による歯周炎の発症抑制・歯根嚢胞の新規治療法の開発を目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、タイト結合形成の分子機構に着目しながら、細胞の増殖・遊走・分化等多彩な作用をもつ脂質メディエーターであるS1P(スフィンゴシン-1-リン酸)を介した上皮のタイト結合形成と多層化制御に関わるシグナリング経路の解明と上皮細胞制御による歯周炎の発症抑制・歯根嚢胞の新規治療法の開発を目的とするものである。 in vitro実験系として、非角化重層扁平上皮様構造を有するマウスケラチノサイト細胞( (K38)を生体内環境に近い三次元培養系で使用することとした。in vivo実験系では、動物モデル作製を含む動物実験計画書の学内承認を得た。 in vitro実験系では、セルカルチャーインサートの膜上にK38細胞を播種し、airlift培養による三次元構築を行い、S1P受容体作動薬であるS1PR1作動薬(FTY720) または S1PR2作動薬(CYM-5520)による細胞の重層化(形状)を観察するため、三次元構築と各薬剤の至適濃度を探索した。 薬剤は、これまでの細胞実験で報告のある1-2μMとして三次元構築を実施したが、細胞重層過程を再現することができなかった。そこで、二次元(通常培養)での薬剤至適濃度探索に切り替えた。S1P受容体作動薬添加による細胞死は生じなかったため、薬剤添加に起因するものではなく、使用した細胞の状態に起因したものと考えた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
セルカルチャーインサートの膜上にK38細胞を播種し、airlift 培養による三次元構築を行い、S1PR1作動薬(FTY720) または S1PR2作動薬(CYM-5520)を添加するために薬剤至適濃度の振り分けを行ったが、重層化の状態を均一に再現することができず、至適濃度の決定に至っていない。S1P受容体作動薬添加による細胞死は生じなかったため、薬剤添加に起因するものではなく、使用した細胞の状態に起因したものと考えた。 代替実験として、二次元(通常培養)での薬剤至適濃度の検討を行ったが、決定に至っていない。 また、切迫早産のため緊急入院になり、その後産前産後休暇・育児休暇になったため、実験を行えなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究から、より生体内環境に近い三次元培養系の構築が、本研究に重要であると考えているため、細胞重層化の状態が均一となるよう実験条件を再検討し、薬剤至適濃度の決定を行う。また、二次元(通常培養)での薬剤至適濃度も検討する。 三次元構築がなされた後、S1P受容体作動薬による細胞の重層化(形状)、タイト結合関連タンパク質であるCLDN5、CLDN7、ZO-1 の発現増加について、HE染色、蛍光免疫染色を用いて検討する。 また、in vivoでのニコチンによる上皮バリア機能の破綻を惹起させたラット実験的歯周炎モデルを作製し、歯槽骨の吸収状態を確認した後、歯および歯周組 織を回収し、タイト結合関連タンパク質の免疫染色を行う。
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