乳幼児期におけるミティスレンサ球菌の口腔内細菌叢形成における役割の解明
Project/Area Number |
20K18791
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 57070:Developmental dentistry-related
|
Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
松島 瞳 昭和大学, 歯学部, 兼任講師 (60804911)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
|
Keywords | う蝕 / 口腔細菌 / 小児 / 唾液 / 口腔レンサ球菌 |
Outline of Research at the Start |
ミティス群レンサ球菌はう蝕原性がなく、乳歯が萌出する前から口腔粘膜に定着している。これらの菌群は生体にとって有害である過酸化水素を産生することで知られており、我々は、この過酸化水素が口腔内に初期定着するために有利に働き、う蝕に罹患しにくい口腔内細菌叢を形成することへ関与しているのではないかという仮説を立てている。 本研究では、う蝕のない乳幼児とう蝕のある乳幼児から採取した唾液を解析し、ミティス群レンサ球菌を中心とした過酸化水素産生性細菌に焦点を当て口腔内細菌叢の解析を行うことで、う蝕に関与する何らかの口腔内細菌叢の特徴を明らかにしたいと考えている。
|
Outline of Annual Research Achievements |
口腔内の細菌叢は非常に複雑であり、多様な細菌で構成されている。本研究では、その大多数を占める口腔レンサ球菌の中でも特にミティスレンサ球菌に着目している。これらの細菌は、乳歯が萌出する前から口腔粘膜に定着しており、う蝕原性や歯周病原性はないが、生体にとって有害とされている活性酸素種のひとつである過酸化水素を産生することで知られている。 申請者はこれまでこれらの細菌が産生する過酸化水素が、自然免疫細胞であるマクロファージの機能低下を生じさせることについて報告してきた。産生された過酸化水素が生体にとってどのような役割を果たしているかは明らかになっていないが、これらが初期付着に働きかけ、う蝕になりにくい口腔細菌叢の形成に関与しているのではないかという仮説を立てている。 本研究では、乳幼児期から幼児期にかけて多数歯う蝕に罹患した小児の唾液と、う蝕に罹患していない小児の唾液を次世代シークエンサーなどを用いて網羅的に解析し、口腔細菌叢の比較を行う。また、過酸化水素産生性細菌の定着における関与について明らかにすることを最終目標としている。 2022年度中にサンプル採取を終了する予定であったが、新型コロナウイルスの流行により外来の縮小が生じ、サンプルの採取が難しい状況にあった。特に低年齢児における多数歯う蝕の唾液採取が難航している。2023年度中にすべてのサンプル採取を終了し、解析に取り組みたいと考えている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルスの流行により外来の縮小が生じ、予定していたサンプル数の採取ができなかった。また9月から研究代表者の勤務形態の変更により、研究に行う時間の大幅な減少があり、遅れが生じてしまった。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和5年度中に目標とするサンプル数の採取を終了し、解析にとりかかる予定である。
|
Report
(3 results)
Research Products
(6 results)