Does the deterioration of social determinants of health worsen oral health and further worsen the other health?: natural experiment study
Project/Area Number |
20K18820
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 57080:Social dentistry-related
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Research Institution | National Institute of Public Health (2021) Tohoku University (2020) |
Principal Investigator |
山本 貴文 国立保健医療科学院, その他部局等, 主任研究官 (10850612)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
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Keywords | 社会疫学 / 因果推論 / 自然実験 / 歯科学 / 災害医学 / Build Environment |
Outline of Research at the Start |
健康の社会的決定要因の悪化は、口腔の健康を悪化させることによって、口腔以外の全身の健康をさらに悪化させる可能性があるかを災害の前後での調査データを用いる「自然実験」と呼ばれる研究手法で検証する。全体の保健活動における口腔保健の位置づけに影響を与える基礎的研究であるだけでなく、災害歯学の発展の基礎となりうる研究といえる。
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Outline of Annual Research Achievements |
研究次年度は、歯科医院までのアクセスという口腔の健康に関連する周囲環境の影響が口腔の健康(義歯使用の開始)と関連している可能性が示唆された論文を英文誌に投稿し、現在査読中である。この研究は被災と口腔の健康のパスにおけるエビデンスを蓄積するものである。さらに、被災前に社会参加があった女性で5年後の要介護認定までの発生時間が0.66年延長されていたという論文を英文誌に投稿し、アクセプトされた。この研究は被災と全身の健康のパスにおけるエビデンスを蓄積した。
本研究課題でもう一つ検討が必要な口腔の健康と全身の健康との関連について義歯使用と体重減少に焦点を当てて分析を実施した。対象者はベースライン時点で低栄養傾向でないもの(BMI値20以上)とした。独立変数に義歯の使用開始を、結果変数に9年間のBMI値2以上の減少とした。調整変数に家屋被害、収入の変化、年齢、ADLの変化を選択した。固定効果分析のため性別など変化のないものは分析から除外した。解析はcomplete case analysisとした。1302名が解析対象者であった(平均年齢71.8歳(±5.2SD)、男性587名(45.1%))。 BMI値2以上の減少していた参加者は124名(9.5%)であった。固定効果分析の結果、義歯使用の開始はBMI値2以上の減少と関連していた(オッズ比(OR) 1.74, 95%信頼区間1.16;2.60)。感度分析としてメンタルヘルスの悪化をモデルに含めて検討したが、結果は同様の結果(OR 1.58, 95%信頼区間1.0002;2.48)。を示していた。いずれのモデルにおいても、家屋被害はBMI値2以上の減少を予測しなかった。追加分析として痩せ気味の対象者(BMI値20未満)で分析したところ、義歯使用の開始とBMI値2以上の減少との間には関連がなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度同様、新型コロナウイルス感染症流行の影響を受け、データ構築面などで遅れの影響があった。論文自体は投稿中であるものの、当初予定していた研究期間ではアクセプトまでには至らないことが確実てあったため、研究実施期間の延長申請を行い、受理された。
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Strategy for Future Research Activity |
今回の解析はいくつかの限界がある。例えば、義歯の使用の暴露年数(何年間使用しているか)を考慮できていない。また、義歯使用の開始によるBMIの減少(すなわち体重減少)がその後の死亡などと関連しているかについては将来的に検討が必要であると思われた(よく噛めるようになりジャンクフード中心の生活から、肉や野菜をバランスよく食べる食生活になった結果痩せた可能性など)。今年度も分析を続け、結果を適宜論文化していきたい。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)