Project/Area Number |
20K18826
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 57080:Social dentistry-related
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
藤井 菜美 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (90635377)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2021)
|
Budget Amount *help |
¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
|
Keywords | 咳嗽音 / 誤嚥性肺炎 / 湿性咳嗽 / ムセ回数 / 誤嚥 / 音響分析 |
Outline of Research at the Start |
食事観察において、誤嚥の有無や窒息の危険性を判断するために、最も重要な所見となるのが、『ムセ・咳』である。咳は気道内の異物を口腔から排除する防御機構である。ムセについて、細かく分析を行うことにより、より有益な情報を得られる可能性がある。一般的に湿性咳嗽は、下気道の過分泌を反映すると言われており、誤嚥していると異物の排除のため気道分泌や痰が増加し、湿性咳嗽を呈すると推測される。食事前の咳嗽音は普段の気道の状態を反映し、食事中の咳嗽音は喉頭侵入や誤嚥の影響を受けると思われるため、食事前後の咳嗽音の音響分析をおこなうことで、誤嚥所見が咳嗽音に影響するか、湿性咳嗽が発熱・肺炎に影響するかを調査する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
咳嗽は気道内異物を口腔から排除するという口腔機能である。本研究の目的はムセ・咳嗽音について細かく分析を行うことにより、気道内の痰の有無や誤嚥性肺炎のリスクの判定など、臨床的に役立つ情報に変換できる可能性の検討を行うことである。そのうえで、申請者は、①食事時のムセ回数の測定と、②咳嗽音の音響分析を行う予定としていた。 令和2年度はcovid-19の感染拡大によって、高齢者施設への出入りが大きく制限されてしまったこと、高齢患者の病院への受診が大きく減少したことなどがあり、データ採取が出来なかった。その間、咳嗽音の研究方法について、音声に詳しい研究者と相談し、方法論・解析方法などについて、話し合いを行った。その結果、当初予定していた②咳嗽音の音響分析を主に行っていく方向で、進めることとなった。 しかしながら、令和3年度も、病院側にデータ採取の了承を得た段階でcovid19の感染拡大などがあり、データ採取を中止せざるを得ない状況になってしまった。まとまったデータ採取が行えない状況では研究計画を進めることができず、停滞している状態である。 一方で、申請者が臨床の場で採取しているデータは数が少ないものの、今後データを採取する予定である病院や高齢者施設と環境が近いため、録音方法や環境が適切かどうか、音声に詳しい研究者と検証を行うことができた。その結果、思いのほか、録音環境での雑音が多く、音響分析を行うためのデータの質を上げるのは重要なことであると思われた。データの質をより向上させるため、録音環境を整えるために防音材の使用も導入し、可能な範囲でより静かな環境設定を検討することとなった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
昨年以上に、covid19の感染拡大があり、咳嗽音を録音させて頂く依頼をしていた病院・高齢者施設から、データ採取の中止のお願いがあったため。
|
Strategy for Future Research Activity |
現在、2種類の病院および高齢者施設に咳嗽音のデータ採取についての協力依頼をしている。咳嗽音の録音のために、咳を誘発する必要があるため、covid19の感染に警戒している段階では、なかなか研究が進めずらい状況である。感染対策としての消耗品を増やす、換気時間などの時間設定を長めにする、申請者およびデータ採取に関わる人間のPCR・抗原検査を考慮する、などの対策が必要と思われ、各施設ごとに感染対策に関する話し合いを行う必要がある。
|