Project/Area Number |
20K18904
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 58020:Hygiene and public health-related: including laboratory approach
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
上田 修 佐賀大学, 医学部, 客員研究員 (20784862)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2020: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | カルバペネマーゼ産生菌 / MALDI-TOF MS / CPEの菌株収集 / 菌株の精査 / 遺伝子解析 / 質量分析法 |
Outline of Research at the Start |
米国疾病予防管理センターCDCでは、カルバペネマーゼ産生腸内細菌科細菌(以下、CPE) を脅威の薬剤耐性菌(2013年)として位置付けている。本邦においては、2010年に大阪で CPEのアウトブレイクが発生し、厚生労働省は全国の医療機関に対しこの薬剤耐性菌の報告を義務化した。更に近年では様々なCPE耐性遺伝子が報告され、薬剤感受性試験による表現型では検出困難な状況となっており、日常検査で効率的に検出可能な検査法が求められている。本研究により質量分析法の技術を利用して短時間にCPE検出法を確立する。
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Outline of Annual Research Achievements |
カルバペネマーゼ産生腸内細菌目細菌(CPE)95株およびカルバペネマーゼ非産生腸内細菌目細菌(Non-CPE)149株のうち、Escherichia coliをランダムに選択し、主にIMP型についてマススペクトルの全ピークを使用して統計学的に差異があるかAccessソフトウェアにロジックを構築し検証を行った。対象としたCPE5株およびNon-CPE5株を比較した結果、ピーク出現率の差異から75%の鑑別の可能性があることを確認した。SN比1.5以上のピークを対象にしたが、再測定後のデータは安定した鑑別確率が得られず、ピークの再現性に問題があることを確認した。またSN比3以上のピークを対象にした場合は鑑別が困難であった。SN比を低く設定した場合はノイズに近いピークも検出してしまうことから再現性が低下し、SN比を高く設定し確実なピークを検出した場合には耐性菌と感性菌の差異が得られないことから、両者はIMP型に関して菌種同定領域である2000~20000Daの範囲では鑑別できないと結論づけた。 次にCPEのプラスミドを取り出し、Non-CPEであるE. coliの感性菌に移行させ、Non-CPE E. coliのプラスミド導入前後の質量変化を測定する実験系を構築した。しかし、現時点においてプラスミドの抽出は問題ないものの、プラスミドがNon-CPE E. coliに移行するプロトコルが失敗した。今年度はプラスミド移行の安定したプロトコルを確立し、プラスミド導入前後で変化を生じる質量領域を検索し、感性菌との相違箇所を確認する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究で進めたプロトコルでは網羅的カルバペネマーゼ産生菌の検出には至らなかったため、他のプロトコルを再構築することに時間を要した。現在も既に報告されているKPC型カルバペネマーゼ産生菌以外のバイオマーカーは確認できていない。
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Strategy for Future Research Activity |
現在までのプロトコルではカルバペネマーゼ産生菌を網羅的に検出できないことが確認できたため、同一クローンの株を使用し、耐性遺伝子獲得前後の質量変化(ピーク変化)の実験に変更する。
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