Project/Area Number |
20K19032
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 58050:Fundamental of nursing-related
|
Research Institution | Miyazaki Prefectual Nursing University |
Principal Investigator |
林 恵里子 (藏元 恵里子) 宮崎県立看護大学, 看護学部, 講師 (30765839)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
|
Keywords | 看護ケア / 顔面表出 / 看護技術 / 観察技術 / 筋電図 / 表情 / 看護学生 / 画像解析 / 表情変化 / 顔面筋電位 / 表情観察 / 実践知 |
Outline of Research at the Start |
研究期間の前半は、看護ケア(温罨法・足浴など)の選定を行いながら生理学的測定が可能となる環境を整備し、パイロットスタディを実施する。看護ケアにより生じる顔面電位トポグラムを作成し、ケア時の感情を反映するアンケートや心理尺度などの主観的指標との突合せを行い、看護ケアに伴う表情形成の特性やその過程について検討する。 研究期間の後半は、看護師を対象とした質問紙調査や半構造化面接を重ね、表情観察の実態を可視化し、表情観察法について検討する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
表情の変化は、表情を表出するものと、視覚的に認識する者との間で成立する非言語的コミュニケーション手段となる。ナイチンゲールは、看護師の基本は、患者が何を感じているかを患者に大変な思いをして言わせることなく、患者の表情に表れるあらゆる変化から読み取ることであると述べている。看護ケアは、看護の知識や経験のみならず、看護師個人の直感や思考が反映されたものであり、患者に心地よい、安楽、爽快感などの精神活動の変化が生じる。 本研究の目的は、看護ケアに伴う、心地良い、安楽などの精神活動のもたらす表情形成プロセスについて混合研究を用いて分析し、患者理解を深めると共に、よりよいケアの創出につながるようエビデンスに基づいた新たな表情観察法の提案に向け、検討することである。 看護ケアに伴う心地良い、安楽などの表情の変化について、生理学的手法により測定し、客観化した状態で特徴の抽出と、その変化過程の可視化を試みる。次に、質的研究として、看護師の患者の表情を読み解く現象について看護の実践知から深層構造を明確にする。これらの研究を統合し、看護ケアと表情形成プロセスのつながりを見出し、エビデンスに基づいた新たな表情観察法を提案するものである。 研究期間の後半においては、表情観察に関するグループフォーカスインタビューや半構造化面接を検討していた。本年度には、看護学生10名を対象に、表情に着目した場面について半構成面接を実施した。これを基に、表情の要素を顔の部位ごとに分類し、また、推察した感情の種類をまとめ考察した。また、におい適用時における表情筋の電位を測定し、その変化と主観的反応、実験方法などについて検討するためのパイロットスタディを実施した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
看護ケアにより生じる顔面電位トポグラムを作成し、ケア時の感情を反映するアンケートや心理尺度などの主観的指標との突合せを行い、看護ケアに伴う表情形成の特性やその過程について検討することを目的として活動している。 研究期間の後半においては、表情観察に関するグループフォーカスインタビューや半構造化面接を検討していた。本年度には、看護学生を対象に表情観察に関する要素についてデータを収集し考察した。しかしながら、COVID-19の影響による行動制限等が前年度より引き続き継続したために、医療従事者を対象とした表情観察に関するインタビュー等は実施に至らなかった。 また、生体電位計測システムの購入により実験環境やパイロットスタディの実施に至ったが、対面を要する実験研究であり、顔面からの電位測定を検討していたため、実施を行うことは難しく、データ収集などに遅れが生じた。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後、実験室環境について、顔面からの筋電位測定が可能となるよう、再調整を行う。感染状況に配慮しつつも研究が進行できるよう、リモート環境でのインタビュー対応も視野に入れ環境を整備するとともに、研究協力者と連携を強化する。 なお、パイロットスタディにおける結果をふまえて、研究計画を整理し、それを基にデータを収集する。学会発表や論文作成に向けて計画を推進する。
|