Project/Area Number |
20K19217
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 58080:Gerontological nursing and community health nursing-related
|
Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
田中 裕子 北海道医療大学, 看護福祉学部, 助教 (00788565)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2021: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
|
Keywords | 地域包括支援センター / 保健師 / 地域づくり / 専門能力 / 評価尺度 |
Outline of Research at the Start |
人生100年時代といわれる長寿国日本において、健康に暮らせる期間である健康寿命と平均寿命の差は、約10年あり、健康寿命を延伸するための地域づくりが求められている。 地域包括支援センター(以下、地域包括)は、高齢者の介護予防や社会参加など、高齢者が活き活きと暮らす地域を創る重要な役割を担っている。しかし、地域づくりに発展させる活動が十分にできていないという課題が生じている。 そこで、本研究では、1)地域包括における保健師の地域づくりに関する専門能力を概念分析により明らかにし、2)専門能力評価尺度を作成し、信頼性・妥当性・有効性を検証することを目指す。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、地域包括支援センター(以下、地域包括)の保健師の地域づくりに関する専門能力評価尺度を開発し、信頼性、妥当性、有用性を検証するものである。 2023年度は、地域包括の保健師の地域づくりに関する専門能力の構成概念を明らかにすることを目的に、A県内の地域包括の保健師、社会福祉士、主任介護支援専門、市町村主管部門の保健師を対象とし、90分のフォーカス・グループインタビューを実施した。グループは所属が異なること、委託関係にないことを原則として、3~4名のグループとなるようにマッチングした。インタビュー内容は、①地域包括の保健師の地域づくりとはどのような活動か、②地域づくりを行うためにどのような能力が必要かとした。分析方法は、Sandelowski(2000)を参考に質的記述的分析とし、地域包括の保健師の地域づくりに必要な能力の構成概念を明らかにした。 研究対象者は、地域包括の経験年数が10年以上の者を想定していたが、協力者を見つけることが困難であったことから、5年を目安とし、本研究テーマについて、語ることが可能であると管理者から推薦があった者に修正して実施した。 結果、地域包括の保健師14名、社会福祉士9名、主任介護支援専門員8名、市町村主管部門保健師3名の計34名、10グループにインタビューを実施できた。 地域包括の保健師の地域づくりに関する専門能力は、【地域に根ざす態度】【地域づくりの基盤を構築する能力】【自立に向けて地域住民の力を育む能力】【ライフステージを捉えて活動する能力】【地域の課題を特定し対策を講じる能力】【医療と介護の連携を促進する能力】【高齢者を支援する専門職を育成する能力】【地域の人々や関係者とパートナーシップを育み地域で活動する能力】【地域に必要な資源を創造する能力】【保健師の専門性を発揮させる能力】【地域包括内をマネジメントする能力】で構成されていた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度に計画していた内容は、概ね順調に進展した。しかし、2020年度から2022年度には、育児休暇の取得、コロナ感染症による学内業務の拡大、所属内の体制変更、新カリキュラムの開始による新たな実習の追加等、当初の研究計画よりも大幅に遅れが生じたことから、1年延長し、研究活動を継続する。
|
Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、インタビューデータ及び文献を参考に地域包括支援センター保健師の地域づくりに関する専門能力を評価するアイテムプールを作成し、専門家グループおよび地域包括保健師グループを編成し、暫定版尺度を作成する。その後、地域包括保健師100名を対象とし、パイロットスタディを実施し、内容妥当性を検討し、修正版尺度を作成する。 最終的には全国の地域包括保健師4,000人を対象に、郵送及びオンラインによるアンケート調査を実施する。①尺度の構造的妥当性をreflectove modelに基づき、探索的因子分析、②信頼性は、内的一貫性をCronbach's α信頼性係数を検討する。③構成概念妥当性の仮説検証として、収束妥当性は類似した尺度との相関を確認し、尺度得点の差等を検証する。測定誤差、信頼性を検討するために、1か月後に再び、回答が得られた地域包括の保健師を対象にオンラインによるアンケート調査を実施する。①測定誤差は、標準誤差(SEM)、検出可能最小変化(SDC)、一致限界(LoA)等の検討を行う。②信頼性は級内相関係数(ICC)を算出する。
|