メンタルヘルス支援を目的とした多様性と共生社会について学ぶ教育プログラムの開発
Project/Area Number |
20K19281
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 58080:Gerontological nursing and community health nursing-related
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Research Institution | Okayama Prefectural University |
Principal Investigator |
井上 幸子 岡山県立大学, 保健福祉学部, 准教授 (90747528)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 多様性 / 在留外国人 / 共生社会 / 精神保健教育 / メンタルヘルスリテラシー / 外国籍 / メンタルヘルス / 関係性 / 教育介入 |
Outline of Research at the Start |
子どものメンタルヘルス支援を目的とした多様性と共生社会について学ぶ教育プログラムは、児童生徒が互いに多様であることを認め、受け入れ、共生社会を築くことを目的とした教育介入を実施するためのプログラムである。日本では、外国籍の子どもが増え、性的に多様な子どもが一定数存在することが明らかとなり、また子どものメンタルヘルス不調に備えた支援の必要性が高まっている。様々な多様性に柔軟に対応できる人材の育成、また教育を受けた対象者自身がメンタルヘルス不調時に援助希求行動がとれるようになるために必要な教育介入の視点を明らかにし、介入プログラムを構築する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、先行して実施した外国人を対象とした調査の質的分析結果をまとめ論文発表した。同じ国籍を有する10名の在留外国人の方に機縁法で簡易サンプリングを行ったもので、本研究ではネパールから移住されている子どもをもつ家族を対象とした。子どもの学校生活での困りごと、生きづらさについて保護者が捉えている内容について母国語の記述による回答を得た。家庭や学校での生活習慣の変容、周囲と違うこと、友達を作ることや輪に入ることが難しいことが質的に明らかにされた。コロナ禍での調査であったが、ランチタイムを苦痛に感じているなど、学校生活のある場面において特に困難と感じている様子も伺えた。 上記の調査に加えて、さらに調査対象者数を確保するため、および簡易サンプリングによる方法では選択バイアスが生じることを考慮して、当初の計画を変更して次の調査を実施した。在留外国人を対象とした調査では、ネパール以外の3カ国15名からデータ収集を行った。この在留外国人を対象とした調査では、母国語で自由に表現することを重視し日本語による通訳を介さず、母国語で研究説明や質問紙を準備し、回答も母国語で得た。分析のためバックトランスレーションを含んだ翻訳作業を行い、現在収集したデータをもとに質的に分析を行なっている。また、性的に多様な方を対象とした調査では、成人248名からデータを収集した。いずれも基本属性および困難であった体験や生きづらさの体験について、自由記述によって回答を得た。現在、記述統計を行い、困難や生きづらさの体験についての記述内容を質的に分析している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
申請時の計画よりも進捗が遅れている状況ではあるが、予定していた調査については計画を修正しながら概ね終了することができた。最終年度は、それぞれの調査に対して研究成果をまとめ成果発表を行う。そして、それらの調査結果を総合的に考察し、外国籍の方や性的に多様な方など様々な多様性に関して共通の配慮事項、個別の配慮事項等をわかりやすく表現した資料を作成する。主には義務教育年代の子どもの学校での困難や生きづらさについて調査し支援について検討するため、複数の学校教諭から助言を得ながら資料を作成する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
作成予定の資料について、複数の学校教諭に助言を得る他、他の関連職種の方から様々な視点による助言を得ることにより使いやすい資料とすることを目指す。資料をもとにどのような教育が実施可能か検討し、ホームページなどを通して活用について情報提供する。
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Report
(3 results)
Research Products
(1 results)