遠位橈尺関節不安定症の定量的評価手法の開発とリハビリテーションへの臨床応用
Project/Area Number |
20K19314
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 59010:Rehabilitation science-related
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Research Institution | Ibaraki Prefectural University of Health Science |
Principal Investigator |
唯根 弘 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 助教 (20845911)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2022: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
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Keywords | 遠位橈尺関節不安定性 / 三角線維軟骨複合体損傷 / リハビリテーション / 遠位橈尺関節不安定症 |
Outline of Research at the Start |
重い物を持った場合や手を強くついた場合などに手関節の靭帯を損傷した場合、遠位橈尺関節の不安定性が生じる。遠位橈尺関節不安定症は、手関節の疼痛や筋力低下等により日常生活へ支障をきたす。遠位橈尺関節不安定性の臨床評価には、徒手的に外力を加え痛みや緩さを判断する徒手検査法を用いるが、主観により結果を解釈するため定量評価は困難である。本研究では、遠位橈尺関節の不安定性を定量的に評価可能な装置を用いて、遠位橈尺関節不安定性と症状との関連を明らかにすることを目的とする。また、遠位橈尺関節不安定症患者の治療前後・リハビリテーション効果を定量評価し、効果的なリハビリテーション手法を検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
当該年度(2021年度)においては遠位橈尺関節不安定症患者の不安定性を定量的に評価可能な手法を用いて集積したデータ分析の成果発表を行った。遠位橈尺関節不安定性を有する三角線維軟骨複合体損傷患者の患側手・健側手の比較を行い、患側手の不安定性を示す指標が有意に大きい結果となった。また、健常者データとの比較分析によりカットオフ値を算出し、健側手に対する患側手の比率は患者群で有意に大きいことが示された。また、1例の遠位橈尺関節不安定症患者において治療前後およびリハビリテーション実施経過に伴う不安定性の改善の経過を報告予定である。遠位橈尺関節不安定性の改善と共に、手関節の痛みや機能の改善が得られ日常生活上での困難さの自覚も軽減した。この効果を検証するため、健常者を対象に2回繰り返し測定時の結果から測定誤差をminimal detectable change: MDCとして算出した。MDCの値を参考値とすることで、1症例においても介入によって得られた不安定性の改善が測定のばらつきによって生じた「誤差」であるか、「誤差を上回る何らかの変化」であるかを鑑別することが可能となる。上記のカットオフ値及びMDC値を参照することにより、遠位橈尺関節不安定性を臨床で簡便に定量評価し効果的なリハビリテーション手法の検討に繋がる可能性がある。また、本手法の発展的研究として手関節痛の発生が少なくない車いすバスケットボール選手や日常車いす使用者においても、本評価手法を用いて遠位橈尺関節不安定性と手関節機能を調査した。車椅子使用では手関節に繰り返しのストレスが加わるため、手関節の保護や三角線維軟骨複合体損傷の早期発見に繋げていきたいと考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該年度(2021年度)においてはこれまでの集積データ解析結果の報告を中心に行い、学会発表および学術誌への掲載による成果報告を行った。また、発展的研究として車いす使用者における遠位橈尺関節不安定性と手関節機能の調査を追加実施した。これらにより、当初の研究計画からは予定人数をやや下回るデータ集積となっているが、その報告要旨を検証するには最低限のデータ数での報告を進めることができていると考えられる。さらに発展的研究として対象を車いす使用者に焦点化し調査を進めることができているため、本研究課題の進捗状況についてはおおむね順調に進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度(2022年度)には既に集積したデータや追加で集積したデータの分析結果について、引き続き学会発表および学術誌への掲載による成果報告を順次進めていく予定である。また、患者群へのリハビリテーション介入と効果検証を十分な症例に行うことが引き続き困難であることが予測される。その対応策として、健常者を対象とした遠位橈尺関節不安定症への予防的介入の予備的効果の検証を進めていくこととする。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)