Project/Area Number |
20K19337
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 59010:Rehabilitation science-related
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
高倉 祐樹 北海道大学, 保健科学研究院, 客員研究員 (20861818)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
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Keywords | 認知症 / ウェアラブル端末 / 神経心理学 / 軽度認知障害 / 高齢者 / 認知機能 / fMRI |
Outline of Research at the Start |
近年、認知症の早期発見を目的として、ウェアラブル端末から得られる生体データや日常行動データを活用した研究が増加している。しかし、これらのデータのうち、どの指標が臨床上有用であるのかは、いまだ明らかではない。本研究の目的は、臨床症状および脳機能画像法によって得られた認知症類型の情報と、ウェアラブル端末から得られた日常行動データを統合し、認知症の早期発見と類型化に有用な指標を明らかにすることである。
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Outline of Annual Research Achievements |
近年、認知症の早期発見を目的として、スマートフォンやスマートウォッチなどのウェアラブルデバイスから得られる生体データや、日常行動データに着目した研究が増加している。しかし、どのようなデータが、臨床上の意義を有するのかについては、いまだ探索的な段階にある。本研究の目的は、ウェアラブルデバイスから得られた認知症患者の日常行動データと、網羅的な神経心理学的検査および脳機能画像法によって得られた情報を統合することで、認知症の早期発見とタイプ分類に有用な指標を明らかにすることである。
2023年度の実績として、遠隔形式での神経心理学的検査の信頼性に関する検討結果が国際誌「BMC Geriatrics」に受理された。これにより、本研究の重要な評価項目である神経心理学的検査のデータを、感染症の流行状況等に左右されずに収集できる基盤を整えることができた。
さらに、昨年度に収集した健常高齢者10名における神経心理学的検査(WMS-R:論理的記憶 (I, II),視覚性対連合(I,II),SP-A(有関係,無関係),SDMT,FAB,TMT-J(A,B,TMT比),MoCA-J,数唱(順,逆),tapping span(順,逆),PASAT,RCPM)と、腕時計型のウェアラブルデバイス「GT9X (ActiGraph社)」を用いて測定した活動量や睡眠時間等のデータとの関連性についての解析を行った。現在は、取得したデータに対してのより網羅的な解析を行うとともに、結果についての公表準備を進めている段階である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2023年度は、新型コロナウイルス感染症の流行によって生じた研究の進捗状況の遅れを取り戻すために、研究対象者を認知症患者へと拡大するとともに、脳機能結合の状態の評価(安静時fMRIを使用)を並行して実施していく予定であった。
しかし、6月末に研究代表者の所属研究機関での任期が切れたことにより、求職活動ならびに研究環境の再構築に大幅な時間が割かれ、研究活動の遂行に支障が生じた。これにより、進捗に遅れが生じることとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
前述のように、研究代表者の所属研究機関での任期切れによる失職により、研究活動に割けるリソースが大幅に制限されている状況である。このため、当初計画していたfMRIを使用した実験や、認知症患者からのデータ収集の実現可能性が低い状況にある。2024年度は最終年度となるため、現在取得しているデータを最大限に活用し、追加のデータ収集に依存しない解析方法へとシフトする方針である。具体的には、既に収集されたウェアラブルデバイスからの日常行動データと、神経心理学的検査データ等の関連性について、網羅的かつ探索的にデータを分析することで、認知機能障害の兆候を示すパターンや特徴を特定する。これにより、認知症診断に有用となる予備的な指標を同定することを目指す。
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