Project/Area Number |
20K19437
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 59010:Rehabilitation science-related
|
Research Institution | Kumamoto Health Science University (2022-2023) Kyushu University of Nursing and Social Welfare (2020-2021) |
Principal Investigator |
山本 良平 熊本保健科学大学, 保健科学部, 講師 (20828800)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
|
Keywords | 理学療法 / 関節可動域測定 / フィードバック / 運動学習 / 関節可動域検査 / リハビリテーション / 理学療法技術 / 学生指導 / 関節可動域測定法 / 教育 |
Outline of Research at the Start |
リハビリテーション専門職の用いる評価技術である関節可動域測定について、学生は熟練度が低く測定の誤差が大きいことが報告されている。申請者はこれまでに、運動に関する視覚情報の提供が技術の習得に効果を示し、その効果は対象者の熟練度によって変化することを明らかとした。この知見から、学生の関節可動域測定の熟練度によって有効な練習方法は異なると考えた。本研究では、以下の3つの過程を経て、関節可動域測定技術の新たな習得法につながる研究を行う。 ①学生の関節可動域測定技術の熟練度を判定するための分類の作成 ②熟練度にあわせた関節可動域測定技術の習得に有効な練習設定法の開発 ③熟練度をもとに調整した練習法の効果検証
|
Outline of Annual Research Achievements |
2つの研究課題を通して、理学療法学生の関節可動域測定技術の習得を促進する方法について検証した。第1研究では、理学療法学生の関節可動域測定技術が有資格者と比較して未熟であること、学生の測定精度が自身の自己効力感と関連性を示さないことを明らかとした。第2研究では様々な運動技術の習得を促進するフィードバック方法として多くの報告がなされている自己選択フィードバックの効果を検証した。自己選択フィードバックは学習者自身が実施した試行の結果に関するフィードバックを受け取るかどうかを選択する手法であり、学習者の内発的動機付けなどの観点から技術習得が促進されることが報告されており、練習の進行に伴い受け取るフィードバックの頻度が漸減するとされている。第2研究の結果、理学療法学生は自己選択フィードバックを用いたとしても、フィードバック頻度は漸減せず、多くの試行でフィードバックを受け取ることが明らかとなった。また、多くのフィードバックを受け取りながら練習を進める中で、視覚的に関節可動域を推定する精度、角度計を用いて関節可動域を測定する精度が向上し、これらの測定に要する時間が短縮し、総じて理学療法学生の関節可動域測定精度が向上することが明らかとなった。さらに練習開始前には学生の測定精度を反映していなかった自己効力感が練習後には一時的に理学療法学生の測定精度を反映するようになった。また、視覚的に関節可動域を推定する方法は角度計を用いた測定と比較して、測定に時間を要さない代わりに精度が低くなることが明らかとなった。理学療法教育の場面で、学生が測定した関節の実際の角度を提示しながら練習を行うことで、理学療法学生の自己認識を高めつつ、効率的に測定技術を向上させる可能性が示された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初、第3研究まで実施する予定であったが、新型コロナウイルス感染症の流行に伴い予定通りの計測が実施できなかった。しかし、第1研究の結果から理学療法学生の測定精度は全体的に低いことが明らかとなった。加えて、第2研究を通して理学療法学生の角度計を用いた測定および視覚的な推定の精度を向上させる練習方法が明らかとなったため、当初予定していた理学療法学生の関節可動域測定精度を向上させるための手法を明らかとすることができたと考えている。第1研究については学会発表や論文投稿にて結果の報告を終えている。
|
Strategy for Future Research Activity |
既に第1研究の結果は学会での結果報告、論文投稿を終え、第2研究の測定も完了している。今後は第2研究の結果に関して、学会や論文投稿を通して広く発信する予定である。
|