Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
本研究は成長期野球選手の投球数増加による投球動作を、ハイスピードカメラにより三次元動作解析を行い、さらに身体機能を測定する。統計学的に結果を分析することにより、投球動作が変化する「原因」を明らかにする。さらにその原因を改善するためのプログラムを立案し、その効果を検証する。最終的に「投球障害予防プログラム」を作成し、冊子体として誰でもプログラムを実施できるようなシステムを構築する。
成長期野球選手の投球障害は不良な投球動作が原因の一つである。さらに、成長期は成人と比較し身体が発育途上であるため、本来良好な投球動作であっても投球数が増加するに伴い不良な投球動作へ容易に変化することが予測される。その中で投球数増加に伴って不良な投球動作へ変化していく原因は、数値化されにくい「疲労」として解釈されている。本研究は、成長期野球選手の投球動作を、ハイスピードカメラを用いて三次元動作解析を行う。さらに身体機能を測定し、投球数の増加により投球動作が変化する「原因」を明らかにする。さらにその原因を改善するためのプログラムを立案し、その効果を検証することを目的としている。2021から2022年度は新型コロナウイルス感染拡大が実験予定期間に集中したため、動作解析を十分に遂行することができなかった。その中で継続して対象チームの投球障害発生状況、練習状況の調査ならびに超音波画像診断装置を使用したメディカルチェックを実施した。また、衣類の着脱やマーカー貼付を伴わない形での投球動作撮影を行なった。結果、肘離断性骨軟骨炎が2例発生したが手術に至ることなく保存療法にて競技復帰した。投球動作の解析については現在進行中である。2023年度はハイスピードカメラを用いて中学生野球投手の投球動作を撮影し、三次元動作解析ソフトを使用して投球動作の解析を行った。2024年度は解析の継続ならびに研究成果を公表していく予定である。
3: Progress in research has been slightly delayed.
2020から2022年度に新型コロナウイルスによる影響により対象チームの「感染予防対策ガイドライン」が策定され、その影響により本実験遂行に制限をうけていたため。また、研究協力者の感染対策も考慮しなければならなかったため。
現在までで得られているデータを解析し、その中から研究成果を公表していく予定である。
All 2024 2023
All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results, Open Access: 1 results) Book (1 results)
Orthopaedic Journal of Sports Medicine
Volume: 12 Issue: 2 Pages: 1-7
10.1177/23259671241229079