Project/Area Number |
20K19602
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 59030:Physical education, and physical and health education-related
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Research Institution | Kyorin University (2023) Health Sciences University of Hokkaido (2020-2022) |
Principal Investigator |
鈴木 伸弥 杏林大学, 医学部, 講師 (20803654)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | ニューロリハビリテーション / 姿勢制御 / トレーニング / バランス / 歩行 / 皮質脊髄路 / 神経可塑性 / ニューロモデュレーション / リハビリテーション |
Outline of Research at the Start |
脳の適応能力を高める方略は、脳損傷後のリハビリテーションにおいて重要である。本研究の目的は、ヒトの身体運動や姿勢保持のパフォーマンスの改善に向けて、姿勢制御に関与する脳機能の理解を深めること、ならびに、その機能を高める方法を探索することである。特に、「異なる運動課題の遂行に共通して関与する神経機構」に着目し、研究を展開する。具体的には、まず、異なる姿勢課題に共通する脳活動の特徴を同定する。次に、同定された脳活動の特徴を指標に、脳活動修飾の前後における脳の可塑的変化を解析し、姿勢パフォーマンスとの関連を明らかにする。これらの研究課題の遂行により、姿勢トレーニングに応用可能な知見の集積を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、ヒトの多様な姿勢制御戦略に共通する神経基盤の一つとして、大脳皮質運動野を中心とする神経ネットワークの機能に焦点を当て、さまざまな姿勢課題に共通する脳機能を同定することが目的である。 当該研究課題にて、立位でのステッピング運動と歩行運動の筋活動パターンは、一部共通した特徴を有することが明らかとなった。今年度は、これらの知見を基に、新たに姿勢トレーニング方法の開発を行った。特に、上記課題間の神経学的相関に着目し、「もし、ステッピング運動と歩行運動に共通した神経基盤が関与するのであれば、両運動課題間で学習の転移が生じる」という仮説のもと、この仮説の検証を行った。 健常被験者を対象に、3つの条件(コントロール/立位視覚誘導性ステッピング運動練習/歩行運動練習)で練習を行い、その前後で、各課題パフォーマンス(課題成功率、反応時間)ならびに筋活動パターン(構成要素数、活動位相)を評価した。 まだ少数例ではあるが、練習後、練習を行った課題だけでなく、練習を行っていない課題においても、課題成績(課題成功率)の向上がみられることが確認された。練習前の時点で、行動課題成績が良好な対象者については、練習前後における行動変化が見られにくい傾向があった。これは、課題成績評価に成功/失敗の二値変数を用いたことによる影響が考えられた。また、筋活動パターンについては、立脚肢において、筋活動パターンの構成要素数の減少がみられている。一方、遊脚肢においては、練習前後で筋活動パターンの変化は見られなかった。 本研究で得られた一連の知見は、異なる姿勢課題であっても、一方の課題を練習すれば、異なる課題の成績の向上をもたらす可能性を示すものである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナウイルス感染症蔓延による、データ取得の遅れを取り戻しつつある。また、少数例ではあるが、仮説を支持する結果がみられている。一方、依然として、予定していた研究対象者の組み入れには至っていない。加えて、行動評価方法の追加検討といった課題が新たに生じたため、やや遅れていると評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
三次元モーションキャプチャなどの検出感度の高い方法を用い、姿勢練習による行動変化をより詳細に検討する。また、研究対象者の組み入れを継続し、得られた結果の信頼性や効果量を検証する。さらに、得られた成果を学術誌等にて公表する。
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