Project/Area Number |
20K19620
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 59030:Physical education, and physical and health education-related
|
Research Institution | Morinomiya University of Medical Sciences |
Principal Investigator |
木内 隆裕 森ノ宮医療大学, 総合リハビリテーション学部, 准教授 (80711986)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2022: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2021: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
Fiscal Year 2020: ¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
|
Keywords | 運動プライミング / 瞬発力 / RFD / PAPE / 至適回数 / 上肢 / 神経生理学 / 経頭蓋電流刺激 / 驚愕応答効果 / 経頭蓋直流電流刺激 |
Outline of Research at the Start |
ヒトは片側の手足が動きにくくなると動く側の手足に頼るようになり、動く側の手足は専ら従前の日常生活を成立させるために使われるようになる。近年、この「動く側」の手足による短時間の強い運動が、「動きにくくなった側」の手足の運動を改善するための治療的刺激となる可能性が示唆されている。 本研究では特に上肢を扱い、非侵襲的脳刺激法と驚愕応答効果測定などを通じて、この現象を運動学的かつ神経生理学的に明らかにする。これにより、「動く側」の上肢の強い運動が、「動きにくくなった側」の上肢運動機能を高める科学的運動療法の体系に組み込まれることが期待される。ローコストな手段として、広く臨床に普及することも期待される。
|
Outline of Annual Research Achievements |
片側上肢で瞬発力が必要な動作を練習すると、その同側上肢の動作における瞬発力が向上するだけでなく、反対側上肢の動作における瞬発力も即時的に向上することが知られている。ただし、報告があるのは加速度などの運動学的変数についてであり、筋力などの運動力学的変数の変動については定かでない。本研究では瞬発力を発揮する運動課題(以下、バリスティック運動)を扱い、片側上肢のバリスティック運動がその後に行う反対側上肢の瞬発力を高める可能性及びそのメカニズムを検討している。しかし、前年度までとは別の予期せぬ事情のため、2023年度の上半期途中から研究の進捗は滞った。
当初計画の研究1は、運動プライミングとなりうる片側上肢バリスティック運動の至適回数について検討するものであり、rate of force development(以下、RFD)を瞬発力の指標として運動後のパフォーマンス向上(post-activation performance enhancement:PAPE)を測定した。前年度は概ね先行研究に沿う結果が得られたが、RFD測定そのものが運動プライミングや疲労を引き起こす可能性を調べるため、介入直後のRFD測定を行う場合とそうでない場合に関するクロスオーバーデザインの実験を行った。その結果、介入直後のRFD測定の有無によらず、介入から6分後以降に同側及び反対側のRFDがベースライン期と近い値を示した。ただし、期待とは異なり、パフォーマンスの向上は得られなかった。このことから、バリスティック運動の内容や強度を再考して実験を進めている。当初計画の研究2は、驚愕応答刺激や精細度の高い経頭蓋直流電流刺激(以下、HD-tDCS)を用い、片側上肢バリスティック運動によるPAPEの神経相関を探索するものであった。しかし、これについては予備実験に着手するにとどまった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
予期せぬ事情のため、2023年度の上半期途中以降は研究のためのエフォートを確保することがほとんどできなかった。その影響が2023年度下半期まで及んだことから進捗の遅れを挽回できず、全体として大きく遅れたままの状況となっている。
|
Strategy for Future Research Activity |
2023年度も長期的に予期せぬ事情に見舞われたが、その影響も小さくなってきたことから、早急に実験及び解析に着手する。研究遂行上の主な課題は、実験及び解析のための時間確保である。このために、他の業務の効率化を図るとともに、解析の一部を自動処理できるソフトウェアを利用することで対応する。
|