茶カテキンの腸内環境改善作用を介した抗肥満作用とその機序の解析
Project/Area Number |
20K19672
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 59040:Nutrition science and health science-related
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Research Institution | Fujita Health University (2022) Jumonji University (2020-2021) |
Principal Investigator |
後田 ちひろ 藤田医科大学, 医学部, 助教 (30869764)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | EGCG / 肥満 / 腸内細菌叢 |
Outline of Research at the Start |
腸内細菌叢の改善は生活習慣病予防の鍵になる。近年新たな機序として、フィトケミカル類の腸内環境改善作用を介した抗肥満作用が明らかになり、茶葉に含まれるカテキン((-)-epigallocatechin-3-gallate; EGCG)の腸内環境改善作用を発見した。しかしながら、フィトケミカル類摂取後の腸管からの吸収率は非常に低いため、大腸における作用機序を解析する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではの目的は、茶カテキン(epigallocatechin-3-gallate: EGCG)の抗肥満作用が腸内細菌叢のdysbiosis改善作用によることを直接確認し、その分子機構を明らかにすることである。マウスを用いた動物実験と細胞を用いたin vitro試験を組み合わせて解明する。今年度はEGCGの脂肪肝抑制作用の機序を明らかにするため、肝臓における代謝の変化や、肝臓で産生される胆汁をはじめとする産生物の変化について、肝臓組織の網羅的遺伝子解析を実施した。 具体的には、C57BL/6雄性マウスへ普通食(Control)、高脂肪食(HFD)あるいは0.32%EGCG添加高脂肪食(HFD +EGCG)をそれぞれ8週間摂取させた。解剖時には肝臓組織を採取し、遺伝子産物であるRNAを抽出した。網羅的に遺伝子発現を解析するために、マイクロアレイ解析を実施した。EGCG摂取と肝臓代謝の変化について解析した結果、Control群、HFD群、HFD+EGCG群でそれぞれ変化が観察された。HFD摂取により脂質合成、脂質輸送、糖新生に関係する遺伝子発現が増加し、この結果は既報の報告と一致していた。HFD+EGCG群ではHFD群と比較して一部異なる遺伝子発現が観察された。肝臓の網羅的遺伝子発現解析により明らかになった点を踏まえ、より詳細に分子機序を解析していく予定である。また、EGCG摂取による抗肥満作用について腸内細菌叢やその代謝産物の影響を明らかにするため、大腸組織検体を用いて詳細に検討するため、来年度は計画を一部変更して実施する予定である。EGCGの抗肥満作用と腸内細菌叢のdysbiosis改善作用が直接的に関与しているか、間接的に関与しているかを明らかにする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
EGCGの抗肥満作用が腸内細菌叢のdysbiosis改善作用によることを直接確認し、その分子機構を明らかにすることを目的に実験を実施した。具体的には、腸内細菌叢の関与については除菌マウスへの高脂肪食摂餌実験ならびにマウス腸内細菌叢移植実験により検証し、分子機構についてはEGCGによるAkkermansia属菌増加に着目し、腸管バリア機構に与える影響を検討する。 今年度はEGCGの抗肥満作用は肝臓における代謝の変化や、肝臓で産生される胆汁をはじめとする産生物の変化が関与するか調べるため、肝臓組織の網羅的遺伝子解析を実施した。 具体的には、C57BL/6雄性マウスへ普通食(Control)、高脂肪食(HFD)あるいは0.32%EGCG添加高脂肪食(HFD +EGCG)をそれぞれ8週間摂取させた。解剖時には肝臓組織を採取し、遺伝子産物であるRNAを抽出した。網羅的な遺伝子発現を解析するために、マイクロアレイ解析を実施した。EGCG摂取と肝臓代謝の変化について解析した結果、Control群、HFD群、HFD+EGCG群でそれぞれ変化が観察された。HFD摂取により脂質合成、脂質輸送、糖新生に関係する遺伝子発現が増加し、この結果は既報の報告と一致していた。HFD+EGCG群ではHFD群と比較して一部異なる遺伝子発現が観察された。肝臓の網羅的遺伝子発現解析により明らかになった点を踏まえ、より詳細に分子機序を解析していく予定である。また大腸におけるEGCGの作用についても詳細に検討するため、来年度は計画を一部変更して実施する予定である。 今年度は申請者の所属変更により予定を大きく変更したが、研究環境を整え次年度も研究を継続する基盤ができたため、概ね順調に進展しているとした。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の目的は、EGCGの抗肥満作用が腸内細菌叢のdysbiosis改善作用によることを直接確認し、その分子機構を明らかにすることである。 今年度はEGCGの抗肥満作用は肝臓における代謝の変化や、肝臓で産生される胆汁をはじめとする産生物の変化が関与するか調べるため、肝臓組織の網羅的遺伝子解析を実施した。 具体的には、C57BL/6雄性マウスへ普通食(Control)、高脂肪食(HFD)あるいは0.32%EGCG添加高脂肪食(HFD +EGCG)をそれぞれ8週間摂取させた。解剖時には肝臓組織を採取し、遺伝子産物であるRNAを抽出した。網羅的な遺伝子発現を解析するために、マイクロアレイ解析を実施した。EGCG摂取と肝臓代謝の変化について解析した結果、Control群、HFD群、HFD+EGCG群でそれぞれ変化が観察された。HFD摂取により脂質合成、脂質輸送、糖新生に関係する遺伝子発現が増加し、この結果は既報の報告と一致していた。HFD+EGCG群ではHFD群と比較して一部異なる遺伝子発現が観察された。肝臓の網羅的遺伝子発現解析により明らかになった点を踏まえ、より詳細に分子機序を解析していく予定である。申請者の所属変更に伴い、研究環境が変化したため、実験計画を一部変更を加えて研究を推進する予定である。 また、EGCG摂取による抗肥満作用について腸内細菌叢やその代謝産物の影響を明らかにするため、大腸組織検体を用いて、マイクロアレイ解析を実施する予定である。当初の予定である、実験も組み合わせて、EGCGの抗肥満作用の分子機構を明らかにする。 以上の実験を実施し、結果を公表する計画である。
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Report
(3 results)
Research Products
(11 results)
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[Journal Article] Lycopene intake induces colonic regulatory T cells in mice and suppresses food allergy symptoms.2022
Author(s)
Ushiroda C, Takagi T, Fuke N, Mizushima K, Hirai Y, Higashimura Y, Harusato A, Kamada K, Uchiyama K, Ishikawa T, Aizawa K, Suganuma H, Itoh Y, Naito Y.
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Journal Title
Pediatr Allergy Immunol.
Volume: 33
Issue: 1
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access
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