Project/Area Number |
20K20039
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 80010:Area studies-related
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
謝 政徳 大阪大学, 大学院法学研究科, 招へい研究員 (10718761)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2023: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2020: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
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Keywords | 植民地大学 / 台北帝国大学文政学部政学科 / 東アジア近代法史 / 法学教育 / 帝国大学 / 植民地法学教育 / 台北帝国大学 / 文政学部政学科 / 日本近代法史 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、戦前「外地」の「植民地大学」が行った法学研究および教育の実態を分析することにより、東アジアにおける近代法継受の現象を解明する第一歩となるものである。本研究は、台北帝国大学の文政学部政学科で行っていた法学研究・教育を、制度面(設立の理由、教官の人事)と実態面(教官の研究活動、学生の動向)から実証的に分析することにより、植民地台湾や戦後の台湾に与えた影響の一端を明らかにするとともに、台北帝国大学の台湾における近代法理念の定着に果たした役割の解明を試みる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、台北帝国大学の文政学部政学科で行っていた法学研究・教育を、制度面(設立の理由、教官の人事)と実態面(教官の研究活動、学生の動向)から実証的に分析することにより、植民地台湾や戦後の台湾に与えた影響の一端を明らかにするとともに、台北帝国大学の台湾における近代法理念の定着に果たした役割の解明を試みるものである。 本年度では、インタネット環境を活用して研究課題に関連する史資料の収集・検討に努めた。具体的には、国立国会図書館デジタルコレクション、国立公文書館、アジア歴史資料センター、国立台湾図書館電子資源、台湾文献全文資料庫、国史館台湾文献館档案査詢系統、台湾総督府職員録系統などから、本研究の対象である台北帝大文政学部政学科のみならず、台北帝大予科、台北高等学校、満州国の建国大学、大同学院、新京法政大学など高等教育機関の法学教育に関連する資料を収集・検討することができた。 また、台北帝大文政学部政学科の教員キャリア及び日本人学生に焦点を当てて分析を行った。主として次の2点を判明した。①教員キャリアの分析を通じて、台湾旧慣と台湾原住民を素材としての法学研究を行った教員が複数存在しており、台湾の民俗学研究に関わることで皇民化政策に対して密かに批判する教員も存在した。②従来の研究では看過してきた日本人学生については、高等試験に合格した者を中心に分析した結果、そのほとんどが台湾総督府に就職したことが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度では資料の分析・検討を行った結果、政学科の教員が台湾社会と関わらなかったと指摘する従来の説に一定の留保がいると思われる。また、等閑してきた日本人学生の実態もある程度解明することができた。なお、台湾、朝鮮以外に、満州国の高等教育機関での法学教育関係資料の収集・整理も継続して行うことができている。以上により、おおむね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度の成果を踏まえて、一層の資料収集と分析を行い、それにもとづく成果の公表を目指す。
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