Development of Terahertz Intensity Interferometry for Super High Angular Resolution
Project/Area Number |
20K20346
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Project/Area Number (Other) |
18H05327 (2018-2019)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Pioneering)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2020) Single-year Grants (2018-2019) |
Review Section |
Medium-sized Section 16:Astronomy and related fields
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Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Principal Investigator |
松尾 宏 国立天文台, 先端技術センター, 准教授 (90192749)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江澤 元 国立天文台, アルマプロジェクト, 助教 (60321585)
浮辺 雅宏 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 研究グループ長 (00344226)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥25,740,000 (Direct Cost: ¥19,800,000、Indirect Cost: ¥5,940,000)
Fiscal Year 2020: ¥8,970,000 (Direct Cost: ¥6,900,000、Indirect Cost: ¥2,070,000)
Fiscal Year 2019: ¥7,020,000 (Direct Cost: ¥5,400,000、Indirect Cost: ¥1,620,000)
Fiscal Year 2018: ¥9,750,000 (Direct Cost: ¥7,500,000、Indirect Cost: ¥2,250,000)
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Keywords | テラヘルツ天文学 / 強度干渉計 / 超伝導検出器 / 極低温回路 / 画像合成 / テラヘルツ技術 / 冷却システム |
Outline of Research at the Start |
サブミリ波と遠赤外線を含むテラヘルツ領域において、大型ミリ波サブミリ波望遠鏡ALMAの解像度を超える1ミリ秒角の超高解像度天体観測を実現するため、我々が独自に提案するテラヘルツ強度干渉計の技術実証を行う。超伝導トンネル接合を用いたSIS光子検出器を広帯域の極低温回路で読出し、テラヘルツ光信号の高速記録を実現する。記録された信号から高精度に遅延時間を求め、従来は不可能とされていた強度干渉計による干渉計画像の取得を目指す。本干渉計技術の実証により、テラヘルツ領域における超高解像度観測の実現見通しが得られる。
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Outline of Annual Research Achievements |
サブミリ波と遠赤外線を含むテラヘルツ領域(300GHz-10THz)において、超高解像度を達成可能なテラヘルツ強度干渉計の実現に向けた基礎実験を進めた。開発項目は、1)超伝導トンネル接合を用いたSIS光子検出器の開発、2)広帯域極低温読出し回路の開発、3)強度干渉計による画像合成手法の検証であり、4)将来計画へ向けた検討も進めた。 超伝導ニオブトンネル接合素子(SIS素子)を用いた光子検出器の性能評価を進め、前年度に製作したリーク電流の低いSIS光子検出器がサブミリ波帯660GHzにピーク感度を持ち、光学効率が1.3%と低いが、今後の強度干渉計実験に用いることのできる検出感度(NEP=0.5fW/rtHz)を持つことを確認した。今後の課題は検出器の広帯域読出しであり、今年度は検出器の低容量化を目指して設計を進めた。また、初段の極低温回路に用いるトランジスタの評価を進めた。候補とする接合型高電子移動度トランジスタの極低温における電流電圧特性を評価し、検出器の微小電流信号に影響を与えないようゲートのリーク電流が十分低いかどうかを検証した。動作条件により(ドレイン電圧2V以上で)、大きなゲートリークが観測されるが、動作条件を管理することで広帯域、低雑音、低消費電力の読出し素子として用いることが可能であることを確認した。 次年度以降の強度干渉計の実証実験に向けて、4Kパルスチューブ冷凍機を搭載するクライオスタットの製作を進めた。また、本クライオスタットに搭載する0.8K吸着冷凍器の開発を進め、最低到達温度0.75K、保持時間3時間、0.80Kでの冷却能力200uWを確認した。 将来計画を推進するため、南極高地からの高解像度テラヘルツ観測および宇宙空間からの超長基線観測の可能性について、国内および国外の研究会で提案し議論を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
開発したSIS光子検出器の性能評価を進め、光学効率が低いながらも本研究の目的とするテラヘルツ強度干渉計の実証実験に用いることのできる性能が確認された。並行して進めているパルスチューブ冷凍機を用いたクライオスタットの製作については、部品の加工不良などがあり組立および性能評価試験が遅れている。 クライオスタットに搭載する0.8K吸着冷凍器の開発には成功したが、連続冷却を目標とするシステム構築が遅れている。 極低温回路の開発については、本年度開発に着手した。極低温下での特性評価により今後の実験に用いる見通しが得られたが、広帯域特性については今後の課題となっている。 将来計画へ向けた検討も進め、国内・国外の研究会で提案し議論できたことは本開発研究を推進するうえで有意義であった。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルスの影響により、3月中旬より実験室での活動が止まっている。本開発研究は大学院生および学部学生の研究テーマとしても推進しており、国立天文台・先端技術センターにおける研究推進のルール作りが必要である。 テラヘルツ強度干渉計の実証実験に向けて、検出器、読出し回路、冷却システム、データ取得・解析など、1つ1つ課題を解決しながら開発実験を進める計画である。 0.8K吸着冷凍器の開発については企業との協力で開発をスムーズに進めることができた。今後は極低温回路の開発や高速のデータ取得・解析・記録についても企業と協力して進めたい。 国立天文台、産業技術総合研究所および宇宙航空研究開発機構を中心とした研究協力を継続的に行い、将来計画の検討を進めたい。
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Report
(2 results)
Research Products
(18 results)