Project/Area Number |
20K20576
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Pioneering)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 41:Agricultural economics and rural sociology, agricultural engineering, and related fields
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
久米 崇 愛媛大学, 農学研究科, 准教授 (80390714)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
時田 恵一郎 名古屋大学, 情報学研究科, 教授 (00263195)
清水 克之 鳥取大学, 農学部, 教授 (10414476)
松田 浩敬 東京農業大学, 農学部, 教授 (50451901)
福永 真弓 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 准教授 (70509207)
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Project Period (FY) |
2020-07-30 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥24,960,000 (Direct Cost: ¥19,200,000、Indirect Cost: ¥5,760,000)
Fiscal Year 2023: ¥6,760,000 (Direct Cost: ¥5,200,000、Indirect Cost: ¥1,560,000)
Fiscal Year 2022: ¥7,020,000 (Direct Cost: ¥5,400,000、Indirect Cost: ¥1,620,000)
Fiscal Year 2021: ¥5,200,000 (Direct Cost: ¥4,000,000、Indirect Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2020: ¥5,980,000 (Direct Cost: ¥4,600,000、Indirect Cost: ¥1,380,000)
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Keywords | 地域環境知 / 節水灌漑 / 地下水 / AI / ICT / 乾燥地 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は、水資源の枯渇に直面する乾燥地の大規模灌漑地域において、現地観測と社会調査をICTやAIプログラムと統合することにより新たな「知」を創造し、灌漑水量を削減し同時に農家収入を増加させる節水灌漑技術の開発を通じて、水資源の保全と乾燥地農業の持続性の向上に貢献することである。具体的には、農家や地域社会がもつ知恵・経験・文化などからなる「地域環境知」を、現地調査、ICTによって収集・発掘・クラウド化し、それを用いてAIプログラムによって「新たな地域環境知」を創造する。そして 、新たな地域環境知に基づく様々なシナリオに対する灌漑と経済シミュレーションを実行し、その効果を検証するものである。
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Outline of Annual Research Achievements |
農家に配布した携帯電話による農業活動の記録を収集した。対象農家は異なる農業形態をもつ6件の農家である。記録は、各農家による写真、動画およびコメントの書き込みなど異なる形態のデータからなる。主にSNSを用いた活動記録で、作付け、栽培管理、水管理から収穫までの1サイクルについての記録を収集した。この中から水利用を減少させる知恵について抽出・解析していく予定である。 また、家父長制が根強く残る研究対象地域における女性(主婦)および子供の役割・活動について調査を行った。特に、女性や子供が灌漑農業に与える影響について普段の生活の中での評価を試みた。たとえば、主婦による水資源保全に関する発言が家庭内であるのかないのか、またそれらの発言が現地の灌漑農業に影響を与えるのかどうかという視点で聞き取りを継続調査している。またこれらの点が地域の知を形成する段階においてどのような効果があるのかを今後探っていく予定である。 2000年以降、厳しくなる取水制限の中、対象地域における灌漑用井戸の稼働状況をモニタリングしている施設を訪問することが許可された。そこで、井戸のモニタリングを行っている灌漑管理組合のスタッフに各種聞き取り調査を行った。その結果、まず基本的な情報として灌漑に用いる井戸の水位は年2~5m程度低下していることが明らかになった。また、井戸水の水質は所により硫黄成分が検出されるようになり、水質の悪化が懸念されていることがわかった。灌漑を行うための井戸のポンプのモニタリングは、すべて井戸に取り付けられたセンサーによって行われており、リアルタイムで施設内でモニタリングされ、ログが残されていることがわかった。現在、これらのデータを入手するための交渉を行っている。 節水灌漑に向けた地域環境知創造のため、現地農家の実際の営農活動の記録、家庭における主婦、子供の役割、そいて灌漑データの取得を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウィルスの影響でこれまで懇意にしていた農家が離農し、地域環境知の元となるデータ取得が困難な状況が長く続いた。当初予定していた対象農家件数の半分にも満たない数のデータ取得状況であり、状況の改善はしばらく見込めないと考えられる。また、現地カウンターパートの体調不良もあり、十分な現地コーディネートが出来ていないことも遅延の原因となっている。さらに、設置した観測機器の盗難も相まって十分なデータが所得出来ていない。観測機器については、見つからないように設置するなどして工夫をしているが、経済的な問題からか発見者が盗難、売却していると思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、昨年度から継続して携帯電話とSNSを用いた農家の営農記録の取得を続ける。対象農家には、現地カウンターパートから逐次連絡をしてもらい、できる限り詳細なデータが取得できるように努力する。 対象家庭における主婦ならびに子供へのインタビュー調査も引き続き行い、灌漑農業における彼らの役割および影響を明らかにするための基礎データを取得する。 現地観測は、気象観測装置および土壌水分計を設置し、自然科学的なデータの採取に努める。これらのデータは作物成長モデルのインプットとして用いる。 灌漑管理組合の持つデータを入手し、季節的な井戸利用の傾向および特徴の解析を行う。また、過去の灌漑記録から今後の灌漑予想を行うAIモデルを構築し、将来の灌漑用井戸の稼働状況の推定を行う。 これらのデータをAIモデルに入れ、現地における地域環境知の創造に向けて研究を行う予定である。
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