Budget Amount *help |
¥25,610,000 (Direct Cost: ¥19,700,000、Indirect Cost: ¥5,910,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥6,370,000 (Direct Cost: ¥4,900,000、Indirect Cost: ¥1,470,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2020: ¥13,520,000 (Direct Cost: ¥10,400,000、Indirect Cost: ¥3,120,000)
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Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までに実施したCRISPR interference (CRISPRi) を用いた機能スクリーニングで、ヒト分化多能性幹細胞の自己複製 (生存・増殖) に必要な1800以上の遺伝子を同定した。本年度はスクリーニングでヒットした遺伝子の中から、非標準的翻訳に寄与していることが示唆されているEukaryotic translation initiation factor 3 subunit D (EIF3D) の機能解析を実施した。ドキシサイクリンの添加によりEIF3Dのノックダウンを誘導できるiPS細胞株を作製し、高効率に発現が抑制できることを確認した。ヒトiPS細胞におけるEIF3Dのノックダウンは形態の変化や細胞増殖の停止を引き起こした。遺伝子発現解析により、多能性幹細胞マーカーであるOCT3/4, SOX2, NANOGの低下やp53経路の活性化が見られた。リボソーマルプロファイリング法を用いて、EIF3Dをノックダウンした際の翻訳変化を調べたところ、約1300のmRNAにおいて翻訳量の有意な変化が確認できた。これらは多能性幹細胞の自己複製に重要であることが示されているシグナル伝達経路に属する遺伝子が有意に多く含んでおり、EIF3Dがパスウェイ単位で翻訳制御を行っている可能性が示唆された。また、p53はEIF3Dの直接の翻訳ターゲットではないが、EIF3Dがp53タンパク質の安定性を制御する因子群の翻訳を制御することにより間接的にp53の活性を制御していることを見出した。以上の結果から、翻訳因子EIF3Dが選択的な翻訳制御により分化多能性を維持するメカニズムが明らかとなった
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