Project/Area Number |
20K20643
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Pioneering)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 90:Biomedical engineering and related fields
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
池内 与志穂 東京大学, 生産技術研究所, 准教授 (30740097)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ティクシェ三田 アニエス 東京大学, 生産技術研究所, 准教授 (00334368)
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Project Period (FY) |
2020-07-30 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥26,000,000 (Direct Cost: ¥20,000,000、Indirect Cost: ¥6,000,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2021: ¥8,580,000 (Direct Cost: ¥6,600,000、Indirect Cost: ¥1,980,000)
Fiscal Year 2020: ¥8,060,000 (Direct Cost: ¥6,200,000、Indirect Cost: ¥1,860,000)
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Keywords | オルガノイド / 神経 / 可塑性 / in vitro / 神経回路組織 / 学習 / 神経細胞 / iPS細胞 / 脳 |
Outline of Research at the Start |
本研究では脳内の神経回路を単純化して体外で再現するために、ヒトiPS細胞を用いて作製した二つの人工脳組織(オルガノイド)の間をたくさんの双方に向けて伸びた軸索を介して接続します。この回路のような神経組織が学習できるように神経回路組織を最適化したり、神経活動に応じて最適な刺激を与えるようなシステムを構築したりして、神経回路組織の活動を制御します。最終的には、神経回路が機能する仕組みを理解する事を目指しています。
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Outline of Annual Research Achievements |
単純化した神経回路を体外で再現することによって「複数の局所的な回路が巨視的につながりあった複合的回路構造が脳の機能を生み出す」という仮説を検証し、神経回路の機能と仕組みを理解することを目指している。ヒトiPS細胞を三次元培養し、分化させると、自発的に発生中の脳のような構造を持った神経オルガノイドができる。通常の培養環境で幹細胞などから自発的に出来た神経オルガノイドは、近接しあった細胞同士の影響と自発的発生プログラムのみに従って作られるため、特定の領域内の局所的な回路しか模倣することができない。そこで私たちは脳内の巨視的神経回路を模倣するために、マイクロデバイス内でオルガノイドからの軸索の伸び方を空間的に制御することによって、複数の神経オルガノイドがつながり合った回路組織を作っている。昨年度までには、マイクロデバイス内部で複数の大脳皮質オルガノイドを培養し、オルガノイド同士から伸びた軸索にシナプスを形成させることでオルガノイド間の神経回路組織を作る手法を確立した。本年度は、引き続き多電極アレイ上に回路組織を作製し、回路組織内の電気活動のダイナミクスを計測した。大脳オルガノイドの培養期間や作製方法を検討し、活動の変化を調べた。異なる領域に分化させたオルガノイドを互いに軸索を介してつなぎ合わせることで、オルガノイド間で神経活動が干渉し合う様子を観察した。特定の電極のみで見られる局所的な回路の神経活動パターンと、多くの電極で同期して見られる巨視的な神経活動パターンが見られ、これらは異なる周期性を示した。パッチクランプによる神経細胞の性質の解析にも着手している。また、外部から刺激を加え、同時にチャネル等へ影響する薬剤を加えることで回路全体の可塑性を調べた。神経活動に応じて神経を刺激し、神経回路組織の機能を調べるためのクローズドループシステムを開発し、検証実験を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度はさまざまな神経オルガノイド回路組織の構築と神経活動計測を行い、その特性について新しい知見を数多く得ることができた。したがって昨年度は期待通りの進捗があり、本研究は順調に進展していると言える。ただし、神経オルガノイドの神経活動を安定して計測することは容易ではなく、研究遂行を加速するためにはオルガノイドおよび電極の最適化が必要である。長期培養の困難さに加え、オルガノイドごとの性質が異なる点も、研究遂行の重荷になっている。また、解析神経活動パターンだけでなく、刺激に対する応答性や可塑性にも多様性があり、その原因の理解と制御方法の開発が今後の研究にとって重要である。今後はこれらの各点についてもさらに条件検討を行い、研究を加速したい。クローズドループシステムを開発できたことにより、神経回路組織の機能性についても解析を始められるようになった。しかし、神経オルガノイドや電極など全てがうまく作動することが機能性評価には必要であり、現状は解析を頻繁に行うことが困難である。効率的に解析を進められるように上記検討を行う。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題においてこれまでに積み上げてきた知見とノウハウをもとにして神経回路構築とその機能性の解析を引き続き行っていく。脳の異なる領域を模倣して分化した神経オルガノイドの性質の違いを定量的に評価する。評価方法を新たに設定するために、解析手法について試行錯誤をおこなっている。オルガノイドを接続することによって引き起こされる神経活動パターンの変化について、特にバースト活動や周期的なオシレーション活動を中心に解析を行う。また、クローズドループシステムを用いて神経回路組織の機能性について評価を行う。複雑な回路を構築したときに応答性や機能性がどのように変化するのかを調べていく。また、神経オルガノイドについて、分子、細胞、組織、回路の各レベルでの解析を行い、これらを統合することによって、神経回路組織の性質について理解し、多電極アレイで観察される神経活動パターンが生み出される仕組みについて理解を深めていく。
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Report
(2 results)
Research Products
(20 results)