Project/Area Number |
20K20758
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 7:Economics, business administration, and related fields
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大槻 恒裕 大阪大学, 大学院国際公共政策研究科, 教授 (40397633)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高阪 章 大阪大学, 大学院国際公共政策研究科, 名誉教授 (00205329)
新開 潤一 近畿大学, 経営学部, 講師 (10571648)
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Project Period (FY) |
2020-07-30 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥6,370,000 (Direct Cost: ¥4,900,000、Indirect Cost: ¥1,470,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
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Keywords | 企業の市場支配力 / デジタル経済 / 投資停滞 / 日本の成長戦略 |
Outline of Research at the Start |
インターネットの普及により近年急成長したデジタル経済では、規模の経済、ネットワーク効果、特有の組織的・技術的なスキル、無形資産などの影響により市場競争の激化や勝者による独り占めの傾向を生み出す。本研究では、デジタル経済における市場構造の変化として企業の市場支配力に焦点を当て、ミクロ的現象である企業の市場支配力が低生産性成長というマクロ経済に与える影響を実証的に分析する。
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Outline of Annual Research Achievements |
2022年度の当初予定であった、日本企業の生産性及び財務パフォーマンスに関連するデータ及び資料の収集、そしてそれらデータに基づく実証分析をコロナウィルス感染拡大の影響で翌年に延期し現状分析及び理論的枠組みの構築を中心に研究を進めたが、2023年度にそれらのデータ及び資料をもとに、市場支配力や有形資産の過小度合いの分析、及び、企業の過剰貯蓄や先進国企業の設備投資の低迷などの実証的解明を試みた。分析により、近年のデジタル経済の発展の段階において、規模の経済、ネットワーク効果、特有の組織的・技術的なスキル、無形資産などの影響による市場競争の激化の傾向について、一定程度実証的に明らかにすることができた。これら研究成果はFrench/Japanese seminar on Economics and International Financeなどいくつかの国内外の研究会で報告し、また論文として国際学研究や商経学叢など紀要・学会誌に投稿した。また、グローバルバリューチェーンにおける企業の投資行動や研究開発行動に関する共同研究や、技術的規制が途上国企業の投資行動や参入退出行動に関する共同研究をまとめ研究会で報告した。一方で、これら実証分析の結果に頑健性が欠けていることも課題として残った。頑健性の向上に向けて方法論の見直しや追加データの収集を進め、2024年度に継続して行うこととなった。方法論については、先行研究では十分に対応出来ない部分についてその知見を発展させる内容も存在するため、方法論を体系的にまとめたワーキングペーパーも執筆中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究の進捗は当初計画よりやや遅れており、主な理由は、データ分析の過程で再分析の必要性が発生したことである。データ分析では一連の分析結果は得られたが、頑健性の点で不十分であり、2次データの追加により頑健性の向上を図っているところである。また、定性的なアプローチにより研究の補完も進めているところである。以上のように、研究は当初計画よりやや遅れているものの、現在の進捗を見る限り2024年の10月までには分析を完成し、2025年2月までには研究報告書を完成する見込みである。
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Strategy for Future Research Activity |
5年目である2024年度はデータ分析の見直しと追加データによる再分析を通じて、分析結果の頑健性を向上させ研究の完成を目指す。追加データが入手できれば、2024年7月にかけて、新開と高阪が主導でマークアップの推定の頑健性向上を試み、さらに、2024年9月にかけて、産業別の動向や市場支配力を持つ企業の特徴を明らかにする。さらに、2024年10月に かけて、大槻が主導で経済成長の弱さや借入れ制約などの要因、さらに無形資産投資へのシフトや海外直接投資といった投資形態の変化も考慮しながら、日本企業の設備投資の過小度合いを計測の頑健化を図り一連の分析を完成する。これら研究の結果ついては、ワーキングペーパーにまとめ、学会発表も行う。また、2024年10月から2024年12月にかけて市場支配力 が生産性成長に与える影響とその経路について明らかにし、今までの作業をもとに、大槻、新開、高阪が連携して、日本において企業の市場支配力は強まっているのか、投資停滞やイノベーションの阻害などを通じて生産性の低下が生じているのかを考察し、今後の持続的な生産性向上を目的とした成長戦略へのインプリケーションを導く。その研究成果を2025年2月に論文としてまとめ、学会で報告及び査読付き学術誌への投稿を行う。
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