Project/Area Number |
20K20761
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 7:Economics, business administration, and related fields
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Research Institution | Meikai University |
Principal Investigator |
小黒 曜子 明海大学, 経済学部, 准教授 (30585253)
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Project Period (FY) |
2020-07-30 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | インフレ率 / バイアス / エンゲル曲線 / インフレ率のバイアス / 不確実性 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、先行研究とは異なり、マクロ経済理論に基づくエンゲル曲線に着目したトップダウン・アプローチにより、理論と実証の両面から消費者物価指数でみた公式インフレ率のバイアスを計測し分析する。本研究の方法では、先行研究において主流であったミクロ的(ボトムアップ)アプローチでは捉えきれないバイアスも確実に抽出することが可能である。理論モデルの拡張、使用データの改良などに基づいた日本についての詳細な分析から、より正確なバイアス計測、分析を可能とすると伴に、ミクロ的視点とマクロ的視点のすり合わせも追究する。また、国際比較研究を行うことにより、日本の相対的物価水準の分析まで議論を拡張する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の主たる目的は、日本の消費者物価指数でみた公式インフレ率のバイアスについて、先行研究とは異なる理論的・実証的アプローチにより、これまで見 落とされてきたバイアスを拾い上げ、日本における真の生計費の上昇率を計測し、分析することである。従来の主流な研究は、インフレ率のバイアスに対して、 ミクロ的アプローチを試みている。本研究のエンゲル曲線を用いたマクロ的アプローチでは、ミクロ的アプローチで捉えきれなかったバイアスも確実に捉えることが出来る。具体的には、エンゲル曲線が時間を通じて安定的であることを前提として、コントロール変数を用いても説明出来ないエンゲル曲線のシフトをインフレ率のバイアスと捉えるという手法である。 これまでの研究結果から、エンゲル曲線に基づいて算出した修正されたインフレ率は、公式データの消費者物価指数ベースインフレ率よりも、振幅が大きい傾向を確認している。バイアスという視点から換言すると、インフレ率がプラス(マイナス)の時には、インフレ率のバイアスにはマイナス(プラス)の傾向が見られることにより、振幅が大きくなる傾向がある。当該年度の研究では、インフレ率のバイアス算出における方向と大きさの精度について検証してきた。具体的には、エンゲル曲線に基づいて求められる日本の公式インフレ率のバイアスの要因を再検証することと、理論モデルへの組み込みを試みてきたが、引き続き精査が必要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナ渦の後遺症なのか、参加予定だった海外の複数の学会・カンファレンスが開催されなくなったこともあり、学会参加のための日程調整が難しくなってしまい、有意義な議論の機会を失ってしまったことの影響は否めない。また、研究内容について悩んでしまい、進捗が遅れてしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
研究実施計画を基に進めていく予定であるが、数か月悩んでしまった部分をまとめて研究成果として発表したい。
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