量子ドットによるパーキンソン病態変化の可視化と治療介入に役立つ新規生体指標の探索
Project/Area Number |
20K21587
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 52:General internal medicine and related fields
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Research Institution | Kyoto University (2022) Doshisha University (2020-2021) |
Principal Investigator |
今村 行雄 京都大学, 工学研究科, 研究員 (90447954)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
貫名 信行 同志社大学, 脳科学研究科, 教授 (10134595)
奥住 文美 順天堂大学, 医学部, 准教授 (90826075)
下郡 智美 国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, チームリーダー (30391981)
村上 由希 関西医科大学, 医学部, 助教 (50580106)
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Project Period (FY) |
2020-07-30 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | パーキンソン病 / 多系統萎縮症 / アルファシヌクレイン / 量子ドット |
Outline of Research at the Start |
パーキンソン病はα-シヌクレインタンパク質の凝集体が見られ、脳神経細胞の脱落が主たる病因である。しかし、現時点ではα-シヌクレイン凝集体の脳神経間伝達過程における有効な生体指標がなく、根治は難しい。本研究では、一分子マーカーとして分子動態の研究に用いられている量子ドットおよび病態細胞の解析手法に着目し、量子ドットを一分子マーカーとし、病態細胞の網羅的機能解析に応用することにより、これまでは技術的に難しかった分画した細胞内画分の網羅的解析より細胞内の小器官における新しい病態機能分子を見つけることに挑戦する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は研究計画の最終年度である。当初の研究計画に従い、パーキンソン病の原因になる脳部位の一つである線状体に量子ドット(QD)ラベルしたアルファ(α)-シヌクレインタンパク質凝集体を打ち込み、神経細胞とオリゴデンドロサイトを比較した。実験は以下の通りである。まず脳の線状体および脳梁に投与するタンパク質群を準備した。すなわち、(1) PBS, (2) α-シヌクレイン, (3) QD, (4)QDラベルα-シヌクレイン凝集体を脳神経細胞の多い線状体と神経繊維が多い脳梁に投入後、7日目に脳を取り出し、試験管内で細胞に分離した。その後、セルソーターで上記の凝集体が導入された神経細胞、オリゴデンドロサイトを神経マーカーとオリゴのマーカーで分離した。各細胞群のクオリティチェックを終えたのち、次世代シークエンサーを用いて測定を行った。データ測定はDNA chip Research Inc., に委託した。各病態群の脳神経細胞およびオリゴデンドロサイト群において階層的クラスタリング解析、主成分分析をおこなったところ、12種類を1群とするサンプル2群に分けられた。そこで類似度の高い優先群に着目し、解析を行った。その結果、p< 0.05かつ2倍以上の発現量変動が見られ、α-シヌクレイン凝集体により顕著なRNA量の変化で著しかったのは以下の通りである。脳神経細胞:1. TYROBP Casual Network, 2. IL-5 signaling pathway, Chemokine signaling pathway等7種類、オリゴデンドロサイト:上記7種に加え、Type2 interferon signalingやIL-3 signaling が見出された。以上の結果からパーキンソン病、多系統萎縮症の病態発現には異なったRNA発現変動様式の違いを含むことがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は研究を実施していた主たる研究機関である同志社大学脳科学研究科の研究室が教授退官により終了になり、研究室は解散となった。それに伴い、研究メンバーは他の大学・研究所に移動した。その結果、それまでの密度の濃い研究進捗の打ち合わせや測定・解析は難しくなった。新コロナによる断続的な緊急宣言により測定そのものの遅延もあった。以上の様々な要因の積み重ねにより、研究の進捗は遅れてしまったが、主たる測定の部分は研究室の解散の前に完成していたこともあり、次年度の追加のデータ解析等の積み重ねにより遅れを取り戻せると考えている。以上の理由から「やや遅れている」とした。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、最終年度の延長によりもう一年研究を進める。様々な事情によって完了に至っていない部分の解析を進める。特に階層的クラスタリング解析にて類似性の低い群における検討に着目し、脳神経細胞およびオリゴデンドロサイトにおいてパーキンソン病や多系統萎縮症の病態刺激により新たに発現したタンパク質群の検討を試みる。これまでに見出されていなかった新たなタンパク質群とその性質が明らかにし、本研究の開始時点の目標の一つである、「基礎医学者と臨床医学者の協業による真に臨床治療に役立つバイオマーカーとそのアプローチ方法を開発する」という目標に到達できると考える。すなわち、難病で解決が困難とされてきた2種類の病気に対し、臨床応用可能な新たなアプローチ方法が見出されることが期待できる。
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Report
(3 results)
Research Products
(14 results)
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[Presentation] 敗血症性脳症の積極的治療介入方法の探索2022
Author(s)
今村 行雄, 松本 寿健, 松本 直也, 今村 純, 山川 一馬, 吉川 直, 精山 明敏, 村上 由希, 三谷 智子, 中川 淳一郎, 山田 智輝, 室谷 卓, 島崎 淳也, 小倉 裕司, 織田 順, 嶋津 岳士
Organizer
第49回 日本集中治療学会
Related Report
Invited
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[Book] Advances in health and disease2020
Author(s)
Yukio Imamura, Risa Yamano, Yuki Murakami, Ayami Okuzumi, Hisatake Matsumoto
Total Pages
35
Publisher
Nova Science publisher
ISBN
9781536188561
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