Project/Area Number |
20K21613
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 54:Internal medicine of the bio-information integration and related fields
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
福島 剛 東京大学, 医科学研究所, 特任研究員 (60869030)
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Project Period (FY) |
2024-03-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2021: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2020: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
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Keywords | 造血幹細胞 / 非対称分裂 / ランダムDNAバーコード / 単一細胞 / 自己複製 / 分化 / DNAバーコード / 系統樹 / 単一細胞RNAシークエンス / 細胞運命 / ヒストン |
Outline of Research at the Start |
造血幹細胞は前駆細胞への分化を介して様々な血球細胞へ分化する。非対称分裂は造血幹細胞であった1つの細胞が、造血幹細胞と前駆細胞という異なる2つの娘細胞を生じる分裂である。2つの娘細胞間における分子的差異は、造血幹細胞と前駆細胞との運命決定に深い関連があると考えられる。細胞分裂の際に、新旧ヒストンの非対称分配が起こりうることが知られているが、造血幹細胞において新旧ヒストンの分配とその後の運命決定との 関与については分かっていない。今回申請者は新旧ヒストンの分配の検出とDNAバーコーディングを用いた造血幹細胞の非対称分裂の評価を組み合わせる方法を考案した。
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Outline of Annual Research Achievements |
造血幹細胞は自己複製能と多分化能を有する細胞です。造血幹細胞は対称分裂により自己複製を、非対称分裂により様々な血球細胞へと分化していくと考えられています。造血幹細胞の非対称分裂を明らかにすることで、造血幹細胞がどのように分化するかについて解明できる。いままでの方法ではこの非対称分裂を観察する方法は限られていたが、今回考案したDNAバーコードを用いる方法で大規模な非対称分裂に対する情報を得られた。 レンチウイルスを用いて造血幹細胞へのDNAバーコードの導入、造血幹細胞を分裂させる、姉妹細胞を分離し移植する、DNAバーコードを回収し次世代シークエンサーで解析する工程は全て順調に進行し、造血幹細胞の対称分裂、非対称分裂のパターンを全4回の実験から5000クローンの情報を入手できた。 これまで造血幹細胞の分化モデルは長期骨髄再構築能を有する造血幹細胞(HSC)が自己複製能を減じた多分化能を有する細胞(MPP)へ分化するというモデルであったが、今回の研究では造血幹細胞の分化はこの1ルートではなく、リンパ球系の分化能を失った骨髄球系前駆細胞、短期間のみ血球を産生できる前駆細胞、ランダムに1系統細胞への分化を選択する前駆細胞の主に3つの分化ルートを有することが分かった。 今後はこの分化ルートがどのような分子機構で解明されているのかを解明するため、バーコードによって非対称分裂をモニターした造血幹細胞分画の単一細胞RNAシークエンスを進行中である。
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