非公理的論理と潜在空間表象に基づく創造的記号処理モデル
Project/Area Number |
20K21812
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 61:Human informatics and related fields
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
船越 孝太郎 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 准教授 (30839311)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 信介 京都大学, 学術情報メディアセンター, 教授 (90456773)
岩橋 直人 岡山県立大学, 情報工学部, 教授 (90394999)
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Project Period (FY) |
2020-07-30 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥6,370,000 (Direct Cost: ¥4,900,000、Indirect Cost: ¥1,470,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 創造的推論 / 非公理的項論理 / アブダクション / 議論 / メタファー / アナロジー / 非公理的論理 / 潜在空間表象 |
Outline of Research at the Start |
アリストテレスの項論理を拡張した非公理的論理という枠組の上で,アナロジーやアブダクションといった推論能力を基盤とした人間の認知的・創造的な記号処理モデルの構築を目的とする.言葉や動作の意味的関連性を表現する潜在空間表象モデルと訓練可能な推論制御アルゴリズムを与えることで,非公理的論理に基づく有用な推論システムを実現することを狙う.推論制御アルゴリズム自体は暗黙知的に訓練されるが,それによって実施される推論は,データから自動獲得したタスク依存の記号的知識と,非公理的論理理論が用意した汎用推論規則に基づいて明示的に行われる.省略や比喩的表現も多い料理レシピから調理プランを生成するタスクで検証する.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,アリストテレスの項論理を拡張した非公理的論理という枠組みの上で,アナロジーやアブダクションといった推論能力を基盤とした人間の認知的・創造的な記号処理モデルを構築することである.ベクトル意味表現による意味的関連性モデルと訓練可能な推論制御アルゴリズムを与えることで,非公理的論理に基づく有用な推論システムを実現することを狙う. 前年度までに,項表示言語として形式化した独自の構文論の上で,非公理的項論理(Non-Axiomatic Term Logic)として,本研究の着想点である非公理的論理(Non-Axiomatic Logic)を大きく発展させた. 本年度はまず,前年度までの理論的研究成果の論文化を第一に進め,人工知能学会論文誌に論文を採録されるに至ったことが大きな成果である. 非公理的論理では数学的考察に基づいて先見的に与えられた意味論をベースにタスク非依存のアルゴリズムとして推論エンジンが先験的に与えられていたが, 非公理的項論理では意味論部分をタスク依存性のある暗黙知として機械学習によって獲得する必要があると共に,その獲得された意味論に基づき推論を行う推論エンジンも学習する必要である.本年度は,前述の論文執筆・査読対応と並行して,簡単な記号推論課題を用いたデータセットを人工的に作成し,深層学習を用いて,項表示言語の意味論であるベクトル意味表現と,それに基づく推論エンジンの実証を進めた.しかしながら,期待した性能を確認できるまでには至らなかった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は,昨年度進めた構文論を主体とした研究成果が論文誌に採択された.並行して,意味論的側面を具体化し,計算モデルとして実証を行う計算機実験を進めた.しかしながら,期待した結果を得られるところまで至らなかった.リサーチアシスタントの稼働が期待通りに確保できなかったことも影響したと思われる.
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Strategy for Future Research Activity |
本年度中盤に,だれも予想できなかったレベルの高い性能を持つ大規模言語モデルが登場し,当初の研究計画の想定と現在の研究環境とに大きなずれが生じた.これまでは独自の推論エンジンを強化学習によって構築する計画でいたが,今後は大規模言語モデルを推論エンジンとして活用する方法を検討する計画である.
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Report
(3 results)
Research Products
(4 results)