Project/Area Number |
20K22082
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0106:Political science and related fields
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Research Institution | Mukogawa Women's University |
Principal Investigator |
佐藤 滋之 武庫川女子大学, 食物栄養科学部, 准教授 (60884608)
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Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2020: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
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Keywords | トルコ / シリア難民 / 都市難民 / 難民ガバナンス / 社会統合 / 非正規移動 / シリア人難民 |
Outline of Research at the Start |
現在、国際社会の進めようとしている難民の経済的自立に基づいた支援の前提となるのが、難民の都市居住化と社会統合である。トルコの大都市部において、都市難民としての生活をおくるシリア人難民を対象とした実地調査を行うとともに、トルコ政府の政策や国際社会からの支援の推移を併せて分析しながら、難民の都市居住化が社会統合に結びつくための条件と、それが難民のトルコ国内外への流動性に与える影響を研究する。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年6月、研究協力をいただいているトルコ・バフチェシェヒル大学・移民と都市研究センターにおいて日本の難民政策を紹介するウェビナーを開催し、トルコの都市難民の状況と比較討論する機会を得た。 2023年11月、武庫川女子大学とバフチェシェヒル大学との相互訪問プログラムで学生とともにトルコに2週間滞在した。この機会を利用し、大統領選挙後のトルコ都市部での難民状況をアップデートするとともに、特にトルコ都市部に滞在する難民に強い反感を持っているされる若者層に考えを聞く機会を得た。また、学生の引率でカッパドキアを訪れる機会があったため、トルコの地方部に滞在するシリア人難民の状況に関して、現地の人々に話を聞く機会を得た。 都市難民の一般的状況と最新の研究動向に関して文献調査を継続している。またトルコでの経済状況の悪化は、一時期鎮静化していたシリア人の欧州方面への移動を再び活発化させるのか、文献調査を継続した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2023年2月に起こったトルコ南西部での大震災、そしてその後行われた大統領選挙の影響によって、調査の行いにくい状況が生じた。エルドアン大統領の再選によって難民政策に大きな変化は生じなかったが、経済危機は続いており、これによりシリア人難民の滞在を含めた状況は流動的であったため、研究が進めにくい状況であった。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画においてはトルコに滞在するシリア人難民への聞き取りを行う予定であったが、都市部での反難民感情の高まりによってシリア人が外部調査者との接触を避ける傾向が高まった。また、これまでシリア難民に直接聞き取りを行った二次資料の蓄積状況を考えると、あえてシリア人難民への聞き取りの必要は薄れている。半面、シリア人難民を雇用するトルコの商工関係者への聞き取りに関してはまだ研究の蓄積が低い。2023年度はイスタンブールへの訪問を通じて、商工会議関係者につながることができたため、改めて商工会議関係者への取材を通じて研究を進められるよう、研究デザインを再考している。
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