Project/Area Number |
20K22293
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0110:Psychology and related fields
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
向井 香瑛 早稲田大学, 理工学術院, 日本学術振興会特別研究員 (50876084)
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Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 対人間運動協調 / 協調ダイナミクス / 相性 / 対人運動協調 / 社会的認知機能 / 社会的スキル / 対人間協調 / 身体性 / 対人魅力 / 創発 |
Outline of Research at the Start |
本研究は「二者が相互作用する場面の協調ダイナミクスに影響を与える心理的変数は何か」という目的のもと実施される。対人協調と心理的変数の関係について調査された先行研究では、一方向の影響しか考慮されていなかった。そこで、本研究では申請者が提案する、二者がリアルタイムで相互作用する意識的・無意識的な対人運動協調課題を用いる。本研究によって二者の協調、すなわち「相性」を定量化することができれば、これまで主観的指標によって定量化されてきた集団協調が客観的指標によっても評価できるようになる。このことは、ヒトの社会的行動の基盤に関する研究に対しても重要な示唆を与える。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,対人間の運動協調課題を用いて,二者が相互作用する場面の協調ダイナミクスに影響を与える心理的変数を調査をすることを目的に実施された。協調ダイナミクスに作用する心理的変数として,本研究では二者の親密度に着目し,親密度の違いが対人間の身体協調に与える影響を調査する計画を立てた。2020年度は,実験を行うための環境整備や予備調査を実施した。具体的には,実験で使用する予定の実験機材のセットアップ・解析プログラムの作成を全て完了した。2021年度は,前年度に構築した実験環境で,親密度の異なる2種類のペアが様々な二者間距離で非意図的な身体協調課題を実施した。実験中の身体動揺や心電図を計測し,二者間の身体同期の程度を定量化した。その結果,親密度の高いペアほど身体運動が同期することが明らかとなった。一方で,親密度の違いは心拍の同期には影響を及ぼさないという結果が得られた。これらのことから,他者との親密度が身体運動(身体の動揺)の協調ダイナミクスに影響を与える一要因であることが示された。親密度が対人協調に影響を与えうるという研究成果は,今後,集団ダイナミクスや集団の相性を定量化するための重要な知見になると考えられる。本研究から得られた成果は,国内外の5つの学会・研究会で報告された。今後は,対人間の運動協調ダイナミクスをより詳細に評価するため非線形力学系解析を適用することや,親密度をより細かく分類することによって親密度が身体運動協調ダイナミクスに与える影響を多角的に検証することを予定している。
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