Application of quantum computing for particle physics event generators
Project/Area Number |
20K22347
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0203:Particle-, nuclear-, astro-physics, and related fields
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
飯山 悠太郎 東京大学, 素粒子物理国際研究センター, 助教 (10878177)
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Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 量子コンピュータ / 素粒子物理 / 場の量子論 / 量子シミュレーション / 高エネルギー物理学 / イベントジェネレータ / 量子コンピューティング / 実験素粒子物理 / 素粒子物理シミュレーション / 素粒子物理学シミュレーション |
Outline of Research at the Start |
素粒子物理学の実験では、物理法則に基づいて様々な粒子の振る舞いを計算するプログラム(イベントジェネレータ)が重要な役割を果たす。しかし、今後の実験手法や実験で扱うエネルギーの高度化によって、これまでのイベントジェネレータでは必要な計算量が爆発的に増加し、計算資源が不足することが予想される。一方、量子コンピューティング技術が近年目覚ましい発展を遂げており、本格的な実用に耐えうる量子計算機も現実性を帯びてきた。本研究では、量子計算機が莫大な数の並列計算を行える、出力が確率的であるなどの特性に着目し、これをイベントジェネレータに用いることで、計算量爆発の課題を克服する道筋を立てることを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、前年度から引き続き、参考文献[1]に基づいた、粒子散乱現象の量子コンピュータ上でのシミュレーションに取り組んだ。具体的には、粒子ベース符号化という手法で量子場の状態を量子コンピュータ上に表現し、その相互作用を含めた時間発展を量子回路で再現するための理論的枠組みや量子ゲート実装について考察した。 その結果、空間1次元のスカラー場という場の量子論として最も簡単な系について、参考文献中で行列計算により算出された内容を、量子コンピュータで原理的に実行可能な量子回路を用いて再現することに成功した。また、参考文献で提唱されている実装手法を部分的に更に効率化できることを発見した。量子回路の実行には主に古典コンピュータ上の量子計算エミュレータを用いた。現行の量子コンピュータ実機ではゲートのエラー率が高く、論文の内容と比較可能な精度でシミュレーションを行うことが困難であるため、実機の利用は限定的にとどめた。 空間次元については、参考文献で1次元しか扱われておらず、その結果との比較のために我々も1次元から出発した。しかし粒子ベース符号化では多次元化が容易であるので、1次元での実装可能性が確認できた後、次元の拡張に取りかかった。 また、スカラー場はボソン系であるが、ディラック場などのフェルミオン系の符号化については未知の部分があり、その開発にも着手した。これらの課題は科研費研究課題24K07042に引き継がれる。 [1] Barata et al. Physical Review. A 103 (4): 042410.
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Report
(4 results)
Research Products
(4 results)