Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
|
Outline of Annual Research Achievements |
当初、ヒトiPS細胞からの軟骨細胞の分化誘導用プロトコールをいくつか試したものの、軟骨細胞の分化誘導はできなかった。しかし、本年度後半からToguchidaらのプロトコール(Stem cell reports. 2021;16(3):610-625.)を利用し、Sclerotome (SCL)、軟骨細胞(Cho)に分化誘導した。サフラニンO染色で赤く染まる軟骨基質が確認できる軟骨細胞塊であることが確認できた。 誘導した軟骨細胞の分化段階を評価するため、iPSC、SCL、Cho (Day 14, 28, 57)の各段階でのRNAを抽出し、quantitative PCR (qPCR)、ΔΔCt法を用いて未分化マーカー (NANOG, POU5F1)、SCLマーカー (PAX1, PAX9, FOXC2)、軟骨細胞マーカー (PTHLH, SOX9, ACAN, COL2A1, RUNX2)、IGF1Rの相対発現量を比較した。qPCRの結果では、先述論文に近い分化誘導段階が確認できた。具体的には、Cho Day28でSOX9, ACAN, COL2A1, RUNX2の発現が高値で、Safranin Oに染色される細胞外基質に包埋された増殖軟骨細胞様の細胞が確認された。また、Cho Day57ではCho Day28と比べてSOX9, ACAN, COL2A1の発現は低下、RUNX2の発現量は同程度で、肥大軟骨細胞様の細胞が確認された。IGF1R発現量はhiPSC比でCho Day28, 57でそれぞれ 2.65倍、1.8倍に増加した。 次段階では、IGF-1、インスリンといった成長因子の濃度勾配を設けて、誘導軟骨細胞の遺伝子発現の変化や、IGF-1シグナルを各分化誘導レベルで確認する。今後、RNA-seqで評価を実施し、IGF-1依存的な調節遺伝子群を明らかにする予定である。
|