Project/Area Number |
20KK0027
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Research Category |
Fund for the Promotion of Joint International Research (Fostering Joint International Research (B))
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 7:Economics, business administration, and related fields
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
芹澤 成弘 大阪大学, 社会経済研究所, 教授 (90252717)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青柳 真樹 大阪大学, 社会経済研究所, 教授 (50314430)
舛田 武仁 信州大学, 学術研究院社会科学系, 准教授 (80725060)
數村 友也 京都大学, 経済学研究科, 講師 (50804960)
ZHOU YU 京都大学, 経済学研究科, 特定講師 (40807450)
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Project Period (FY) |
2020-10-27 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥17,420,000 (Direct Cost: ¥13,400,000、Indirect Cost: ¥4,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2021: ¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | マーケットデザイン / オークション / マッチング / 耐戦略性 / 経済実験 / 対戦略性 / マーケット・デザイン |
Outline of Research at the Start |
オークションと非分割財配分のモデルに焦点をあてたマーケット・デザインの研究を行います。①オークション・モデルでは、入札者の選好が非線形な環境で、良い性能をもつ多数財オークションの設計と、その落札価格や配分を計算するアルゴリズムも研究します。②非分割財配分モデルでは、応用を念頭において、財の集合に構造と選好に関する仮定を導入した上で、望ましい性能をもつ配分ルールの設計を研究します。非分割財配分モデルと数学的に同じ構造をもつマッチングのルールも研究します。③さらに、理論的な分析結果を経済実験で検証し、実験でルールの理論的な性能が発揮されない場合には、理論的な性能を発揮させる工夫を試みます。
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Outline of Annual Research Achievements |
昨年度に引き続き、オークション・モデルと非分割財配分モデルを中心に、マーケット・デザインとその基礎となるメカニズム・デザインの研究を行った。 ① 入札者が非線形な選好をもつ多数財オークションで、入札者の選好の単一需要性を仮定すると同時に、競売者自身が財から便益を得るかまたはその取得費用がかかることを仮定したモデルを分析し、財の取得費用を留保価格とした最小価格ワルラスルールが、効率性、個人合理性、耐戦略性を満たす唯一のルールであることを示した結果を、Games and Economic Behaviorに投稿し、修正と再投稿を促された。最初に投稿した論文おいては、一人の競売者だけがいることを仮定していた。査読者から、現実には財ごとに競売者がいる場合もあるので、そのようなモデルも分析することを要求された。今年度に、その要求通りのモデルを分析し、同じ結果が導出できることを示した。そのように修正した論文をGames and Economic Behaviorに再投稿した。 ② さらに、入札者が非線形な選好をもつ多数財オークションで、入札者の選好の複数単位を需要するモデルも、昨年度に引き続き並行して分析していた。入札者が凹型の選好を持つ場合には効率性、個人合理性、耐戦略性を満たすルールの特徴づけを行い、入札者が凸型の選好を持つ場合には効率性、個人合理性、耐戦略性を満たすルールの設計不可能性を示した。その結果をまとめてTheoretical Economicsに投稿したが、後者の結果だけを再投稿することを促された。それに従い、再投稿した。 ③契約マッチング・モデル、学校選択、結婚問題や選挙など多様なモデルに適用可能な動学的メカニズムを分析し、その成果を論文(Mackenzie、Zhou、2022)としてJournal of Economic Theory に公刊した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
【実績の概要】の①で説明した通り、本研究の一つのプロジェクトの成果を当該分野の世界トップジャーナルの一つであるGames and Economic Behaviorに投稿し、修正と再投稿を促された。その査読者からの主要要求に対してそのまま応えることができたので、修正し再投稿した論文が公刊に至る可能性は高いと考えている。その意味で、本研究のこのプロジェクトは順調に進展している。 同じく【実績の概要】の②で説明した通り、本研究の他のプロジェクトの成果をTheoretical Economicsに投稿している。さらに、マーケット・デザインの基礎となるメカニズム・デザインの研究については、当該分野の世界トップジャーナルであるJournal of Economic Theory の公刊に至った。本研究のこのプロジェクトはすでに成功したと言える。本研究では複数のプロジェクトに平行して取り組んでおり、プロジェクトにより進展に差があるものの、全体としては順調に進んでいる。 Society of Social Choice and Welfareの世界大会(2022年6月23日- 25日)に2名の若手研究者を派遣し、論文を発表させた。また、2022年度末に、本プロジェクトの主たる交流先であるロチェスター大学を、2名の若手研究者が1 か月近く訪問した。このような経験は、2名の若手研究者が将来国際的な研究者として活躍するために非常に有益であり、その意味で若手研究者の育成も順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
【実績の概要】の②で説明した通り、本研究のプロジェクトの一つの成果全体を当初一編の論文にしていたところ、Theoretical Economicsの編集者に一部分だけを一編の論文にすることを促され、その示唆に沿って修正して再投稿した。この成果の残りの部分も公刊に値するので、その部分も論文としてまとめ、ジャーナルに投稿する計画である。 【実績の概要】の①のプロジェクトでは、価格が連続的に変化することを仮定していた。しかしながら、現実のオークションでは、実施に必要な時間を短縮するために、価格の変化幅をかなり大きく設定されている場合も多い。そのような場合も考慮して、価格が離散的に変化するモデルを分析するプロジェクトを計画している。価格が離散的に変化する場合、ワルラス均衡価格の存在が保証されないので、ワルラス均衡の概念を拡張する必要がある。自然な拡張の方法は、入札者間に優先順位を導入することである。しかし、適切に導入しないと効率性など最小価格ワルラスルールの重要な性質が失われてしまう可能性がある。本研究では、入札者間にどのように優先順位を導入すれば最小価格ワルラスルールの重要な性質を保持できるかを分析する。さらに、そのような優先順位付最小価格ワルラスルールを、効率性、個人合理性、耐戦略性などの望ましい性質による特徴づけを試みる。 2023年度にスペインでEconomic Designの世界大会(6月15日-17日)と大学院生を対象とする国際ワークショップ(6月8日・9日)が開催される。これらのイベントに若手研究者を派遣して論文を発表させ、若手研究者の育成に努める計画である。
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