Project/Area Number |
20KK0033
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Research Category |
Fund for the Promotion of Joint International Research (Fostering Joint International Research (B))
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 7:Economics, business administration, and related fields
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
薛 進軍 名古屋大学, 経済学研究科, 特任教授 (40262399)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
根本 二郎 放送大学, 愛知学習センター, 特任教授 (20180705)
雷 蕾 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 開発研究センター 経済統合研究グループ, 研究員 (20749402)
深尾 京司 一橋大学, 経済研究所, 特命教授 (30173305)
孟 渤 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 新領域研究センター, 主任調査研究員 (70450541)
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Project Period (FY) |
2020-10-27 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥18,330,000 (Direct Cost: ¥14,100,000、Indirect Cost: ¥4,230,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2021: ¥9,620,000 (Direct Cost: ¥7,400,000、Indirect Cost: ¥2,220,000)
Fiscal Year 2020: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
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Keywords | グローバルサプライチェン / COVID-19 / 多地域産業連関モデル / 環境アセスメント / 中国リスク / サプライチェーンの可視化 / ネットワーク分析 / ビッグデータ / ゴローバルバリューチェン / COVID-19 Pandemic / Global Value Chain / China risk / Big data / Input-output Tables |
Outline of Research at the Start |
コロナによるグローバルな影響に関して,キッシンジャー・米国元国務長官が指摘した「新型コロナウイルスが終息しても,世界は以前と全く違う所になるだろう」という判断は広く注目されている。今現在,まさに我々は世界秩序の新旧交代の境目に立っている。コロナの影響はグローバルな規模であると同時に,経済・社会・環境等多分野を横断し,かつ国際機関・国・地域・産業・企業・コニュニティー・個人等多層な主体に及んでいる。本研究では,最初の「震源地」である中国武漢,最も打撃を受けた米国,欧州等の研究者と連携しながら,コロナ禍の影響,特にGVCの将来と日本をはじめとする世界経済への影響を分析する。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年では沢山の研究活動を行った。なかでは、研究代表者の薛はジェネバのWTO国際貿易機関本部にてウクライナ戦争による地政学変動とそのエネルギーサプライチェンへの影響」の報告を行い、その後、申請書に書いた通り研究成果をWTO政策レポート「Global Value Chain Development Report 2023」の第三章のリーダー著者として、に収録されている。また、UCL、UNIDOおよびIIASA にてグローバルサプライチェンのレジリエン ス(GVC resilience)と炭素削減と環境汚染抑制の総合的な効果評価の共同研究を合意しその成果を本研究に取り込む。分担者の孟は中国及び日本の企業 間取引ビッグデータによる産業連関モデルの構築をほぼ完成した。国際産業連関ベースの環境負荷などに関する分析について、すでにOne Earth, Ecological Economicsの国際誌に論文発表ができた。さらに、炭素国境調整メカニズムの分析について、多国籍企業を考慮した動学CGEモデルによる政策分析と、国際産業連 関ベースの要因分解分析を行っており、その成果もWTOの報告書2023に選定された。分担者の深 尾は、労働生産性とサプライチェンとの関係、人的資本の育成と労働市場構造転換、日本及び中国の投資の動向などの研究を行い、国際会議に報告しなら学術誌 に十数本の論文を発表している。さらに、国連気候変動大会COP28ドバイにて「炭素ゼロに向けた産官学連携行動」などのサイドイベントを組織・主催し、「A Leapfrog Model for Energy Transition」等の研究報告を行い、本研究の国際的影響を広げることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
2023年で主な研究成果は以下の通りである。 One Earth, Energy Economics, Ecological Economicsの国際誌に十数本の論文を発表し、学界に本研究の影響を広かった;産業連関モデルができて、GVCにおける炭素排出実態解明、地政学変動のエネルギー・サプライチェーンへの影響の分析などの研究成果は、WTO国際貿易機関の政策レポートに収録され、政策にも影響を与えている;「グリーンエネルギー産業の発展とカーボンニュートラル」、「2023 BeijinーHumboldt Forum」などの国際会議を主催し、「グリーン産官学連携」の基調講演を行った。 WTO国際貿易機関の共同研究に参加し、薛が執筆した共同論文をがWTOの研究報告書「Global Value Chain Development Report 2023」に収録され、9月18日北京および11月30ドバイCOP28のサイドイベントにてを発行し、好評を得た。 国連EACAPとの連携でバンコク国連本部にて「エネルギー転換学会国大会議およびERIA作業部会会議」を共催し、20カ国以上から200人以上の代表が出席した。薛は総会で「エネルギー転換とエネルギー安全保障」の基調講演をし、高い国際影響を得てきた。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)完成中の企業間取引ビッグデータに基づくサプライチェーンの可視化分析を行い、ポストコロナ時代のグリーンサプライチェーンの構築を行う。 (2)産業連関表を利用して、進行中のアジアの国の産業構造・貿易構造変化の分析を続き、GVCの再築およびそれによる環境負荷・炭素排出の量を推計する。これにより炭素排出の源泉・構造・要因を分析し、対策を考えていく。 (3)最新の状況を勘案し、米中貿易戦争によるGVCへの短期・長期的影響の分析を継続し、米国の「脱中国化」、欧州の「リスク回避化derisking」の現状及び今後の進行状況を分析した上で、安全性と強靱性のある新たなGVCの構築に提案する。 (4)長期化するロシアとウクライナの戦争・対ロシアの経済制裁によるGVCの変化、特にエネルギーサプライチェーンへの影響を観察し、地政学によるエネルギーサプライチェーンの変化、特に再生エネグリーサイドイベントの構築を検討する。 (5)引き続き、Nature Climate Change, Energy Economics, Applied Energy等の学術誌に投稿し、研究の成果を公表する。
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