NMR studies of strong correlated Dirac-Weyl Fermions under high magnetic field
Project/Area Number |
20KK0060
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Research Category |
Fund for the Promotion of Joint International Research (Fostering Joint International Research (B))
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 13:Condensed matter physics and related fields
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
宮川 和也 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 助教 (90302760)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
須波 圭史 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 研究員 (80886911)
浦井 瑞紀 東京大学, 物性研究所, 特任研究員 (20886915)
鹿野田 一司 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 特任研究員 (20194946)
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Project Period (FY) |
2020-10-27 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥18,850,000 (Direct Cost: ¥14,500,000、Indirect Cost: ¥4,350,000)
Fiscal Year 2022: ¥7,800,000 (Direct Cost: ¥6,000,000、Indirect Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2021: ¥7,930,000 (Direct Cost: ¥6,100,000、Indirect Cost: ¥1,830,000)
Fiscal Year 2020: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
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Keywords | ディラック電子系 / 核磁気共鳴 / ノーダルディラックライン / ワイル電子系 / ディラック-ワイルフェルミオン系 / 強磁場 / ディラック-ワイルフェルミオン |
Outline of Research at the Start |
我々は、これまでの研究で、トポロジカル物質に対して核磁気共鳴(NMR)が電子相関効果を直接検出する極めて有効な実験手法であること、磁場がトポロジカル物質における電子相関効果を劇的に変え得ることを実証してきた。そこで、NMRを実験技法の基軸に据え, (i) 強磁場領域への展開と(ii)多彩なトポロジカル系への研究対象の拡張を図り、ディラック電子系をはじめとするトポロジカル物質における強相関物理学の開拓を目指す。 このために、世界を牽引するドレスデン(ドイツ)の2大拠点(Max Planck 物理化学研究所と強磁場実験施設(HZDR))において若手研究者と共に国際共同実験を行い、新たな研究の展開と国際的な場での若手研究者の育成を図る。
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Outline of Annual Research Achievements |
圧力下でディラック電子系が発現することで知られているa-(BEDT-TTF)2I3は常圧下では強い電子相関によって電荷秩序を起こし絶縁化する。この物質と同形の分子配列をもつa-(BETS)2I3塩は常圧、低温で絶縁化するが電荷秩序はいまだ観測されておらず、絶縁化の起源が異なることがあると指摘されている。これまでの13C NMR測定に加え、磁化率測定によって(BETS)2I3の伝導状態と絶縁体状態を調べた。その結果、a-(BETS)2I3塩のNMR測定の解析から絶縁化温度より高温ではスピン-格子緩和率およびスピンシフトはディラック電子系で期待される振る舞いが観測された。a配列は3つの独立したBEDT-TTFサイトがあるが、NMR測定における分子サイト依存性は定性的にはa-(BEDT-TTF)2I3のそれと傾向は同じであった。一方でa-(BEDT-TTF)2I3塩で見られたような、絶縁化温度での結晶構造の変化を表すようなNMRスペクトルの変化は観測されなかった。これは既報の結果と矛盾していない。一方で磁化率は既報のものと異なる振る舞いを低温で観測した。この振る舞いの違いはバックグランドの見積もりに依存する可能性もあり、より試料の量を増やすなどして測定する必要がある。 線ノードディラック電子系である単一成分分子性導体の加圧下13CNMRを実施した。常圧では高温でディラック電子系に期待される緩和率とシフトの温度依存性を示す。一方で低温ではピークが観測される。圧力下においてもこのピークは観測され、圧力依存性は小さいながらも有することから、さらなる高圧での実験を行う必要があると考えられる。 単一成分分子性導体のピークより低い温度の振る舞いは1/T1T=一定のように見え、定性的にはノーダルディラックラインの描像と矛盾しない。一方で絶対値は増強されていることから電子相関の存在があることを示唆している。この低温での振舞いの圧力依存性はあまり強くなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ディラック電子系、および関連物質の実験的振る舞いに関する情報を得ることができた。さらに、研究分担者である鹿野田がマックスプランク研究所、シュツットガルト大学で研究を開始するなど、新型コロナの影響は残りながら海外との研究も進められている。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度までに実験的に問題になった、(BETS)2I3と単一成分分子性導体の測定を進める。博士学生としてディラック電子系をともに研究していた者が鹿野田が研究を行っているドイツ、マックスプランク研究所へ博士研究員として移動する。そこで、彼とも協力し、加えて鹿野田とも連携をとりながら研究を進めていく。加えて、これまでの成果を国内外の学会、論文として発表する。
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Report
(4 results)
Research Products
(49 results)
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[Presentation] レーザー角度分解光電子分光による有機超伝導体 κ-(BEDT-TTF)2Cu(NCS)2の超伝導ギャップ観測2023
Author(s)
水上昂紀, 臼井洗佑, 青山哲大, 永吉祐輔, 祖利目和明, 右衛門佐寛, 藤原秀紀, 関山明, 宮川和也, 鹿野田一司, 木須孝幸
Organizer
日本物理学会 第78回年次大会
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