Project/Area Number |
20KK0121
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Research Category |
Fund for the Promotion of Joint International Research (Fostering Joint International Research (B))
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 33:Organic chemistry and related fields
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Research Institution | Hokkaido University (2022-2023) Kyoto University (2020-2021) |
Principal Investigator |
永木 愛一郎 北海道大学, 理学研究院, 教授 (80452275)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮村 浩之 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 助教 (00548943)
信田 尚毅 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 准教授 (20839972)
殿村 修 京都大学, 工学研究科, 助教 (70402956)
芦刈 洋祐 北海道大学, 理学研究院, 特任助教 (70865584)
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Project Period (FY) |
2020-10-27 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥18,590,000 (Direct Cost: ¥14,300,000、Indirect Cost: ¥4,290,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,460,000 (Direct Cost: ¥4,200,000、Indirect Cost: ¥1,260,000)
Fiscal Year 2021: ¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2020: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
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Keywords | フローマイクロリアクター / フロー合成 / グリコシルカチオン / マイクロリアクター / フロー / カルボカチオン / 超強酸 / 電解酸化 / フローマイクロ合成 |
Outline of Research at the Start |
本国際共同研究では、申請者らの有するフローマイクロ合成技術と、仏ポワティエ大学のThibaudeau教授の開発した超強酸技術とを融合させ「超強酸フロー技術」の構築を行う。超強酸フロー技術は、超強酸によって非平衡発生させた不安定カチオン種を、フローマイクロリアクターによって観測し合成利用する技術であり、超不安定カチオン種の発生、観測および合成利用が可能となる世界初の画期的な方法論となる。さらに電解酸化およびLewis酸といった他のカチオン発生法についてもフローマイクロ技術との融合を図ることで、グリコシルカチオンなど超不安定カチオン種の非平衡発生手法を体系化し、糖鎖化学への新たな展開が期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
有機カチオン種は正電荷を有した短寿命な活性中間体であり、化学反応や生体反応において最も頻繁に発生する中間体の一つである。有機化学分野で古くから合成に利用されており、現在も主にカチオン前駆体とLewis酸から求核剤が共存する条件においてカチオン中間体を平衡的(可逆的)に発生させ、求核剤で瞬時に補足することにより様々な化合物合成に利用されている。一方で、有機カチオン種は、その不安定さから求核剤の共存しない条件(非共存条件)において非平衡的(不可逆的)に発生させることは困難であり、これがカチオン化学の展開を妨げてきた。特に糖鎖合成の中心となるグリコシル化反応の鍵中間体と考えられているグリコシルカチオンは、極めて不安定であることから、直接的な観測は達成されておらず、その構造や反応性の研究は推定の域を出ていない。このような背景のもと、本国際共同研究では、フランスポワティエ大学のThibaudeau教授との共同研究を通し、我々のフローマイクロ合成技術とThibaudearu教授の超強酸技術とを融合させた超強酸フロー技術の構築を行う。本年度は、フローマイクロリアクターを用いた不可逆的なグリコシルカチオン発生を目指し、高速電解合成が可能なフロー型電解合成装置の開発を行った。その結果、グリコシルカチオンと同種の構造を有する環状オキソニウムカチオンの発生と反応を行い、さらに反応時間を秒スケールで精密に制御することにより反応の推移を可視化することに成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画が妥当だったため
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、構築した高速電解フローリアクターを活用した反応の開発および反応中間体の細く研究に取り組む。すなわち高速電解フロー反応により発生させたグリコシルカチオンの合成利用を志向し、分光学的手法による中間体構造の確認と、その利用による新規グリコシル化反応の開発である。加えて本年度は共同研究者であるポワティエ大学のThibaudeau教授のラボを訪問し、超強酸法を使ったグリコシルカチオン発生研究における基盤技術獲得を行う。
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