新興感染症パンデミック予防に向けたタイ国における未知病原体の潜在的蔓延状況調査
Project/Area Number |
20KK0199
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Research Category |
Fund for the Promotion of Joint International Research (Fostering Joint International Research (B))
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 54:Internal medicine of the bio-information integration and related fields
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
大道寺 智 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (80432433)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西岡 敬介 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50790713)
村越 ふみ 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20759906)
萩原 克郎 酪農学園大学, 獣医学群, 教授 (50295896)
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Project Period (FY) |
2020-10-27 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥18,850,000 (Direct Cost: ¥14,500,000、Indirect Cost: ¥4,350,000)
Fiscal Year 2023: ¥6,240,000 (Direct Cost: ¥4,800,000、Indirect Cost: ¥1,440,000)
Fiscal Year 2022: ¥6,240,000 (Direct Cost: ¥4,800,000、Indirect Cost: ¥1,440,000)
Fiscal Year 2021: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 新興感染症 / 国際感染症 / 病原体検出 |
Outline of Research at the Start |
今や感染症の流行はグローバル化により世界規模で起こるようになっている。予防には初期の対応も重要であるが、今後起こる感染症を予測し把握することが発生予防への第一歩であると考えられる。本研究は、タイにおける病原体の保有状況を把握し、新興感染症を起こす可能性がある病原体を検出することを目的とする。本成果はタイ国内の衛生環境の整備だけでなく、世界的規模で流行する感染症予防対策へ貢献できる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、タイ山間部において蔓延している病原体をヒト、野生動物、媒介節足動物から網羅的に同定することで、今後流行を起こす可能性がある未知病原体を検出することである。国際研究グループ(タイ)との連携により実施する。新型コロナウイルスの影響で予定していた渡航ができなくなったため国内での活動を余儀なくされた。そのため本年度はタイの病原体の検出に先立ち、前年度までに改良を続けてきた病原体検出技術を用いて、国内で採取した節足動物を用いた解析を行うこととした。 京都府下で採取した野外マダニより核酸抽出し、16S rRNA遺伝子をPCR にて増幅し、次世代シーケンサーにて、マダニの保有する細菌叢について解析を行った。その結果、今回捕獲した野外マダニの細菌叢として、腸内細菌科細菌の他、リケッチア属、コクシエラ属、ミクロコッカス属、エーリキア属、スフィンゴモナス属などの細菌が検出された。中でもリケッチア属、コクシエラ属といった病原細菌も比較的高率に検出され、更なる解析の必要性が示唆された。一方で、同様に京都府下で採取した野外蚊より核酸抽出し、これまでに改良してきたフラビウイルス属をターゲットとしたユニバーサルプライマーを用いたPCR法にてフラビウイルス遺伝子を複数検出した。現在、塩基配列解析を含めさらなる解析を進めている一方で、ウイルス分離を試みている。 また上記のような実際の実験を推し進める一方で、共同研究者どうしでリモート会議を行い(国内)、今後の研究の進め方などについて協議を行った。タイ側共同研究者とも同様にリモート会議を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
国内外の新型コロナウイルスの感染状況からして、現時点においてすぐに渡航できる状況になく、タイ訪問が実現していないことが主たる理由である。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルスの感染状況をみながら、渡航可能となった時点でタイ訪問を予定しているが、それまでの期間は国内で実施可能な実験を行うこととする。具体的には、これまで行ってきた検体からの効率的な核酸抽出法、病原体検出法の改良に加え、国内で得られる節足動物(蚊、ダニ)を中心に解析をすることとする。
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Report
(2 results)
Research Products
(13 results)