Project/Area Number |
20KK0206
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Research Category |
Fund for the Promotion of Joint International Research (Fostering Joint International Research (B))
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 56:Surgery related to the biological and sensory functions and related fields
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
中田 光俊 金沢大学, 医学系, 教授 (20334774)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木下 雅史 金沢大学, 医学系, 講師 (50525045)
中嶋 理帆 金沢大学, 保健学系, 助教 (60614865)
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Project Period (FY) |
2020-10-27 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥18,720,000 (Direct Cost: ¥14,400,000、Indirect Cost: ¥4,320,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2021: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
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Keywords | 覚醒下手術 / 感情理解 / メンタライジング / 社会的認知機能 / 画像統計解析 / 脳機能局在 |
Outline of Research at the Start |
他者の感情や考え、行動を相手の表情やしぐさ、声の調子、さらに社会的背景などを加味して推測する能力を社会的認知機能という。 脳神経外科において、社会的認知機能を温存する手術法の確立が世界的課題となっている。本研究では、異なる人種間の“他者を理解する”脳内ネットワークの共通点と差異を明らかにし、世界標準の社会的認知機能温存型覚醒下手術を確立する。
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Outline of Annual Research Achievements |
社会的認知機能とは相手の表情やしぐさ、声の調子、さらに社会的背景などを加味して、他者の感情や考え、行動を推測する機能を指す。脳神経外科において、社会的認知機能を温存する手術法の確立が世界的課題となっている。本研究では、フランスの共同研究機関と協同し、異なる人種間の“他者を理解する”脳内ネットワークの共通点と差異を明らかにし、世界標準の社会的認知機能温存型覚醒下手術を確立する。 2020、2021年度は感情理解に関わる脳機能局在と皮質下のネットワークを解析した。ヒトの基本的感情とされる喜びと悲しみに着目し、これに関わる脳領域を同定した(Nakajima, Nakada. Neuroimage Clin, 2022)。また、Herbet准教授と共に、メンタライジングに関わる脳領域をレビューし、現在報告されている術中モニタリングの方法およびその意義についてまとめた。この成果はHerbet准教授が編著の著書Intraoperative mapping of cognitive networks: Which tasks for which location (Springer, Switzerland, 2021/08)に分担著者として掲載された。2022年度から2023年度は、これまでの研究成果の普遍性を調べるため、グリオーマ以外の疾患である髄膜腫症例において検証した。その結果、前頭蓋底の腫瘍による圧迫により高次と低次のメンタライジングの障害を来たすこと、さらに手術による圧迫解除によりその障害が改善することが明らかになった(World Neurosurg 2023)。2023年7月に共同研究者のDuffau教授を日本に招聘し、感情理解を含む高次脳機能の局在とネットワークに関する2つの講演、および研究ミーティングを実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究プロジェクトは共同研究機関であるモンペリエ大学と共に画像統計解析、安静時機能的MRI、覚醒下手術におけるモニタリングという3つの独立した手法を用いて、以下4つのステップで構成される。1) 社会的認知機能に関わる脳機能局在の解析と検証、2) 社会的認知機能に関わる脳内各部位の機能的結合の解析、3) アジア版の術中低次のメンタライジング検査の確立。4) 覚醒下手術による結果の検証。本研究により異なる人種間の“他者を理解する”脳内ネットワークの共通点と差異を明らかにする。最終的には世界標準の社会的認知機能温存型覚醒下手術を確立することを目標とする。初年度は、日本人を対象とした我々の研究とフランス人を対象とした共同研究機関の研究から、前頭前野は人種や感情の種類によらず、他者の顔の表情に基づく感情理解に関わる領域であることが明らかになった。二年目は、感情理解に関わる新規ネットワークを同定した。本ネットワークはヒトの種々の感情のバランスを保つ上で重要な役割を果たしている可能性がある。三年目と四年目は、これまでの研究成果についての同一種族内での普遍性を調べるため、グリオーマ以外の疾患である髄膜腫症例において検証した。その結果、前頭蓋底の腫瘍による圧迫により高次と低次のメンタライジングの障害を来たすこと、さらに手術による圧迫解除によりその障害が改善することが明らかになった(World Neurosurg 2023)。また、2023年7月に共同研究者のProf. Duffauを招聘し、当科が主催で開催した第21回日本Awake surgery学会および自主企画の白質解剖セミナーにおいて,感情理解を含む高次脳機能の局在とネットワークに関する2つの講演を依頼した。さらに、研究ミーティングを実施し、日仏の脳内ネットワークの違いに関するディスカッションを行った。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度は継続して、低次と高次のメンタライジングに関わる皮質下の構造的および機能的ネットワークを明らかにし、これを日・仏間で比較する。また、これまでに西洋人の脳腫瘍患者において、アジア人の顔と西洋人の顔の間で異なる反応が得られることを術前後の高次脳機能検査および覚醒下マッピングで確認している。これまでの研究成果をまとめるため、モンペリエへの渡航またはWeb会議を併用しつつ、結果の検証作業を進める。
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