人間の環境適応学習法の数理解析と検証による統一的理解
Project/Area Number |
20KK0256
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Research Category |
Fund for the Promotion of Joint International Research (Fostering Joint International Research (A))
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 20020:Robotics and intelligent system-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
林部 充宏 東北大学, 工学研究科, 教授 (40338934)
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Project Period (FY) |
2021 – 2023
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥11,700,000 (Direct Cost: ¥9,000,000、Indirect Cost: ¥2,700,000)
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Keywords | 運動学習 / 運動シナジー / 環境適応 / 運動制御 / CPG / 同期現象 |
Outline of Research at the Start |
本研究の基課題は、環境適応可能なリズミックな運動生成をどのような計算方法で実現できるかという環境協調運動制御メカニズムを解明するものである。環境情報が未知でも、人間が関節間の協調運動を学習アルゴリズムで発現することができる手法を開発している。四足歩行動作ではその運動学習法の有効性を示すことができたが、本国際共同研究ではさらに一歩進んで、一般的な身体モデルの同期現象の学習による生成モデルへと拡張し、多自由度の同期現象を統一的に理解する数理モデルを構築する。またヒトの運動学習特性を再現できるかどうかも検証する必要性があり、その実現に向け国際共同研究を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、2022年4月から8月の間の4か月間、イギリス・ロンドンのImperial College LondonのHuman Robotics Groupに滞在し、Etienne Burdet教授と国際共同研究を行った。国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(A))の枠組みで人間の環境適応学習法の数理解析と検証による統一的理解に関する研究プロジェクトを実施した。渡航先では、人間と人間のインタラクションを含んだ形で、人間が関節間の協調運動を学習できる手法を開発するための議論とそのアイデアに基づく実装を行った。これまでの運動学習の理論モデルは単独での自己の運動のみを考慮したものがほとんでである。Etienne Burdet教授およびJuan Gallego講師から人間と人間のインタラクションを含んだ運動学習の知見を提供してもらい、その結果を表現できる数理モデルを構築するための研究活動を実施した。この内容については来年度も継続して研究する必要がある。 またロンドンでの滞在中に運動シナジー研究の大家であるFondazione Santa Lucia in RomeのAndrea d'Avella教授と学習と運動シナジーの関係について議論する機会を得ることができ、今後本プロジェクトでも国際連携することとなった。この国際共同研究によって、環境協調運動制御メカニズムの理解とその数理モデルを格段に発展させていくための今後の研究に関して示唆を得た。 また基課題「環境適応学習による多様な運動の発現機序」に関連した研究結果の内容について滞在中にイギリス国内で国際会議(IEEE Engineering in Medicine and Biology Society)があり4件基課題に関連する研究発表を行うことができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Etienne Burdet教授から人間と人間のインタラクションを含んだ運動学習の知見を提供してもらい、その結果を表現できる数理モデルを構築するための研究活動を実施した。またロンドンでの滞在中に運動シナジー研究の大家であるFondazione Santa Lucia in RomeのAndrea d'Avella教授と学習と運動シナジーの関係について議論する機会を得ることができ、今後本プロジェクトでも国際連携することとなった。この国際共同研究によって、環境協調運動制御メカニズムの理解とその数理モデルを発展させていくための今後の研究に関して示唆を得た。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、人間と人間のインタラクションを含んだ運動学習について来年度も継続して研究する必要がある。また本内容から派生して自己強化学習と他者の模倣学習を同時に行える新しい学習フレームワークについての研究を行う。また今年度得た学習と運動シナジーの知見についてより、多自由度の身体モデルでの学習可能性について明らかにする研究を行うことを考えている。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)