悪性腫瘍特異的なRNA選択的スプライシングを制御する抗がん剤の開発
Project/Area Number |
21200074
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research a proposed research project)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Pathological medical chemistry
Biological pharmacy
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
野島 孝之 Tokyo Medical and Dental University, その他 (80431956)
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Project Period (FY) |
2009 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥20,930,000 (Direct Cost: ¥16,100,000、Indirect Cost: ¥4,830,000)
Fiscal Year 2010: ¥10,010,000 (Direct Cost: ¥7,700,000、Indirect Cost: ¥2,310,000)
Fiscal Year 2009: ¥10,920,000 (Direct Cost: ¥8,400,000、Indirect Cost: ¥2,520,000)
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Keywords | 悪性腫瘍 / RNA選択的スプライシング / ピルビン酸キナーゼ(PKM) / 蛍光タンパク質 / レポーター |
Research Abstract |
悪性腫瘍による死亡は増加し続け、2030年には世界で1140万人が悪性腫瘍で死亡すると予測されている。そのため、悪性腫瘍の画期的な治療法の確立は最優先で行われるべき研究のひとつであると考えられる。以前、申請者を含めたグループはRNAスプライシングを標的した抗がん剤候補化合物を報告しており(Nature Chem.Biol., 2007)、スプライシング制御は悪性腫瘍治療の新しいターゲットに成り得ると期待されている。申請者はRNA選択的スプライシング制御により、がん細胞特異的なスプライシングバリアントの生成を抑制することで、がん細胞の種類を問わず効果を発揮する、副作用の少ない画期的な抗がん剤の開発を目指している。最近、解糖系律速酵素のひとつであるピルビン酸キナーゼ(pyruvate kinase type-muscle : PKM)遺伝子の発現制御ががん細胞の増殖に密接に関係していることが報告されたことから、申請者はPKM遺伝子のスプライシングに注目し、研究を遂行してきた。PKM遺伝子はPKM1タンパク質とPKM2タンパク質という2つのアイソフォームを選択的スプライシングによって産生する。正常組織ではエクソン9を含むPKM1、ほとんど全てのがん組織ではエクソン10を含むPKM2が選択されるようになる。申請者は、それぞれのエクソンを選択した際に異なる蛍光タンパク質を発現するレポーターの構築に成功した。このPKMレポーターは、エクソン9を選択する時には緑色蛍光タンパク質GFPを、エクソン10を選択するときには赤色蛍光タンパク質RFPを発現するように設計されている。現在、このレポーターを安定的に発現するマウス筋芽細胞C2C12を樹立している。このPKMレポーター細胞と化合物ライブラリー(購入したFDA認可化合物ライブラリー約700種または東京医科歯科大学の低分子化合物ライブラリー約20,000種)を用いてスクリーニングを始める準備をしているところであり、GFP(正常細胞型)を発現させる化合物の取得を試みている。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)