BMPシグナルが制御する幹細胞による腎臓の発生・再生・癌進展メカニズムの解明
Project/Area Number |
21200080
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research a proposed research project)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Kidney internal medicine
Experimental pathology
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
柳田 素子 京都大学, 准教授 (70378769)
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Project Period (FY) |
2009 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥30,940,000 (Direct Cost: ¥23,800,000、Indirect Cost: ¥7,140,000)
Fiscal Year 2011: ¥10,010,000 (Direct Cost: ¥7,700,000、Indirect Cost: ¥2,310,000)
Fiscal Year 2010: ¥10,010,000 (Direct Cost: ¥7,700,000、Indirect Cost: ¥2,310,000)
Fiscal Year 2009: ¥10,920,000 (Direct Cost: ¥8,400,000、Indirect Cost: ¥2,520,000)
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Keywords | 腎臓病 / BMP / 幹細胞 / 慢性腎臓病 / 再生 / 発生 / ネフロン / 腎臓 |
Research Abstract |
本研究では、本研究は組織幹細胞の維持システムを中心として、腎臓の発生段階および成体腎の修復、腎細胞がんの進展における骨形成因子BMPの役割を解明することを目標とした。 【1】腎発生における幹細胞(後腎間葉系細胞)維持に関するBMP-7の機能解析と下流エフェクター分子の同定 申請者はBMP7欠損マウスで腎臓の機能単位であるネフロン数が少ないことに着目し、BMP7が腎臓のネフロン前駆細胞プールを未分化な状態で維持、生存させることを見いだした。さらにこの下流因子シグナルとしてSmadおよびsix2を同定し、BMP7/Smad/Six2経路が前駆細胞維持に必須であることを発見した。現在論文投稿し、revise中である。申請者らは同マウスの前脳でも幹細胞が減少していることを見出しており、BMP7が広範な幹細胞維持に関与していると考えられる。 【2】成体腎のさまざまな細胞におけるBMP拮抗分子の機能解析 申請者は、成体腎の遠位尿細管にはUSAG-1が、近位尿細管にはTsukushiが、ポドサイトにはTwsgが発現しており、それぞれの欠損マウスで、腎障害がどのように修飾されるか検証した。USAG-1欠損マウスでは、近位尿細管障害や糸球体障害が軽減したほか(文献1)、Tsukushi欠損マウスでは組織幹細胞が存在すると言われる近位尿細管の増殖が増加し、腎障害修復が促進されること、Twsg欠損マウスではポドサイト障害に抵抗性であることを見いだした(投稿準備中)。 【3】腎細胞がんの進展におけるBMPシグナルの役割の解析 癌にも癌幹細胞が存在し、治療抵抗性の原因となっている。申請者はBMP7の下流因子six2がヒト腎細胞がんに高発現することを見いだし、悪性度との相関について検討を行った。 本研究は申請者が見出した発生段階におけるBMP-7の幹細胞維持システムに端を発し、「発生、腎臓病、癌」という異なったシステムにおける幹細胞とBMPの共通原理を探求した。
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Report
(2 results)
Research Products
(17 results)