炭素-非水電解質界面の機能設計による高エネルギー密度キャパシタの構築
Project/Area Number |
21350101
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Functional materials/Devices
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
森田 昌行 山口大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (70136167)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥16,900,000 (Direct Cost: ¥13,000,000、Indirect Cost: ¥3,900,000)
Fiscal Year 2010: ¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2009: ¥13,390,000 (Direct Cost: ¥10,300,000、Indirect Cost: ¥3,090,000)
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Keywords | 電気化学キャパシタ / 炭素材料 / 容量発現機構 / 電解質組成 / 擬似容量 / 表面修飾 / 高エネルギー密度 |
Research Abstract |
1. 炭素-非水電解質界面での静電容量の発現機構解析 物質移動の影響を最小限にできる平滑表面を持つ炭素質電極を用い,有機溶媒電解液中での電気二重層容量を直流法と交流法を用いて評価した。電気化学水晶振動子(EQCM)を用いることにより,電極表面でのイオンおよび溶媒の吸脱着(集積・離散)挙動をモニターし,電気二重層容量の発現機構を明らかにした。電気二重層構造に関する古典的モデルにより容量挙動の主要部分は説明可能であったが,イオンおよび溶媒分子の吸着量はその大きさに制限され,二重層容量はそれらの序列に従い変化することを実証した。 2. レドックス活性種による高表面積炭素の修飾効果 比表面積の大きな活性炭に種々の方法で金属酸化物または導電性ポリマーを担持・複合化する方法について,その容量挙動に及ぼす効果を検証した。鉄酸化物は水溶液電解質中では大きな擬似容量を発現することはこれまで知られていたが,有機溶媒電解液およびイオン液体中でも容量発現に寄与することを明らかにした。電子伝導性を持つポリアニリンを修飾した高表面積炭素複合物では,その容量挙動は電解質組成に大きく依存して変化した。電解液の粘度が低いほど高い容量と良好なレート(充放電速度)特性を与える傾向にあったが,電解質のイオン種はポリアニリンの擬似容量の発現そのものにも影響することを明らかにした。 3. 炭素表面における大容量化構造の設計 これまで得られた知見をもとに,2種の炭素ベース材料について,その構造設計を行った。ソフトテンプレートと呼ばれる手法により細孔構造を制御した炭素を調製し,そのキャパシタ特性を評価した。ガス吸着法による比表面積は小さいものの,レート特性に優れたキャパシタ電極の開発につながる良好な特性が得られた。高温熱処理により黒鉛化する比較的比表面積の小さなソフトカーボンについては,電気化学的な処理により容量が著しく増大する現象(「電気化学活性化」という)を認めた。活性化過程に及ぼす電解液組成および分極条件を精査し,活性化の機構を明らかにするとともに,高い容量と優れたレート特性が得られる条件を確立した。
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Report
(2 results)
Research Products
(26 results)