Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
本研究では、新しい分子配向制御法として、ナノインプリント法を用いて有機絶縁膜上にナノ周期構造を作製し、そのナノ界面構造上に形成される有機薄膜層の配向を制御するデバイス技術を提案する。この新奇のデバイス構造では、使用する絶縁膜の微細化パターン形状および表面エネルギー等に応じて有機分子配向を精密に制御可能であり、デバイス性能の飛躍的な向上が期待できる。当該年度は、ナノインプリント技術による分子配向制御技術を構築することに先立ち、塗布型有機絶縁膜とナノインプリント用モールドの作製・評価の基本技術を確立するとともに微細化構造を有する塗布型有機絶縁膜により液晶分子の配向を制御できることを明らかにした。ポリシルセスキオキサン(PSQ)絶縁材料のフェニル基およびメチル基の置換基含有量を変えた分子合成により、その表面エネルギーを26.3~46.3mJ/m^2の範囲で制御可能であること、および2MV/cm以上の高い電気絶縁耐性であることを見出した。また、現在の膜焼成温度が200℃と高温であることから150℃以下の低温形成可能な材料系としてメタクリロキシ基含有のラジカル重合PSQ材料の合成を実施した。モールドに関しては、電子ビーム露光によるナノ構造石英モールド(L&S:75~250nm)およびフォトリソグラフィによるマイクロ構造モールド(L&S:4~50μm)を作製した。さらに、マイクロ構造モールドではそのレプリカとして柔構造であるポリジメチルシロキサン(PDMS)スタンプを試作した。今回、これらの基盤技術の新しい応用として、PDMSスタンプを用いたマイクロコンタクトプリント(μCP)法による液晶分子の分子配向制御法を試みた。高速応答を特徴とするパイセルに対し、μCP法による塗布型有機絶縁膜(ポリイミド)の微細化パターン形成により、従来では困難であった不安定配向の安定化に成功した。
All 2010 2009
All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results)
OPTRONICS 338
Pages: 112-117
Proc. of 16^<th> International Display Workshops 16
Pages: 109-110